健康予防医療コラム ~身体活動・運動~
「高齢者の限界はあるのか!?」
変化の多くは生活の仕方に・・・
通常年齢が高くなるに連れていろいろな能力は低下するものと考えられてきました。体力、気力、判断力などの低下は加齢減少に伴う仕方ないことと考えられていました。しかし、これらの変化の多くは生活の仕方に大きく左右されるということが明らかになってきました。
ある男性は現在87歳。70歳から旅行を始め、今でも世界各地、しかも、行くのが大変な場所に行って、その土地を体験することが気に入っているとのことです。南極にいらしたときは集合場所が南米のチリであったため、トロント経由ででかけられたそうです。総勢30名の参加者中日本人は一人だけ。昨年の夏はイタリアで海水浴を楽しんだとのこと。世界中旅するための体力づくりには毎日1時間程度の散歩をすること、自分でできることは人に頼らないですることだそうです。
私の知人の78歳のフルマラソンランナーの女性は、週に何回かの10キロのランニングをこなしウエイトトレーニング、エアロビクスなどをほぼ毎日実行しておられます。「もう歳だから」といわれた膝の怪我を克服し、いまもマラソンへのチャレンジ精神は旺盛です。
「歳だからあきらめる、無理はしない」というのではなく、身体と相談し、自分自身が責任を持って、新たなチャレンジを続けるべく、身体や心をケアし続ける姿勢を持つことが大切なのです。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2006年04月01日