健康予防医療コラム ~身体活動・運動~

高血圧の人のための運動

血圧を改善したい場合

 運動は降圧効果、インスリン感受性のアップが期待できるためぜひとも習慣にしたいアイテムです。内臓脂肪が蓄積した上で、中性脂肪が150以上もしくはHDL−コレステロールが40未満、血圧が130/85以上 、空腹時の血糖値が110以上のいずれかの条件に2つ当てはまるメタボリックシンドロームの人にとっては特にその病態を複合的に改善できるのでお勧めです。

 生活習慣病予防のための運動の場合、1日30分の運動を分けて行っても良いのですが、血圧を改善したい場合には30分間続ける運動のほうが効果的です。もちろん運動の初めはまだ体も運動に慣れていないため、準備期間ととらえて軽めで、つらくないレベルからはじめることが大切です。たとえばウォーキングを例にとってみても、まずは30分のゆっくりとした散歩からはじめ、翌日の体の疲れ具合を見ながら、大丈夫であることを確認した後、徐々にスピードを上げて早歩きとし、続けて30分歩くようにすると良いです。

 体は普段行っていないことをするだけでかなりつらさを感じるものです。まずは体が慣れるための期間を設定し、そののち本格的なプログラムへ移行し、それを継続するといった流れが重要です。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年10月01日

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