健康予防医療コラム ~身体活動・運動~
運動をしないわけ!
運動を習慣化することの難しさ
運動不足が生活習慣病を引き起こすのに大きく関係しているという事実は皆さんご存知ですね。ところが運動を習慣化することが非常に難しいというのも事実です。財団法人健康体力づくり事業財団の平成16年3月に発行された高齢者の運動に関する研究発表で「運動阻害要因」が明らかにされています。
この研究によると、運動しない理由は「仲間がいない」「指導者がいない」「施設や場所が近くにない」などの環境要因。「病気やケガをしている」「健康、体力に自信がない」などの健康要因。「運動がきらい」「めんどう」などの運動拒絶要因。「家族の反対がある」などの家族要因と分析されています。運動拒絶要因以外の理由は自治体などの環境の整備、個別性の原則にのっとった正しい指導、高齢者であったとしてもその体力にあった運動が不可欠であるという正しい知識の普及などによって大きく変わる可能性があるということが示唆されています。
人間も動物の1種である以上、年齢が高くなっても「身体を動かし続ける」ことが非常に重要なことであり、それによって体の調節機能が正常に働くという事実を忘れてはなりません。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年05月15日