健康予防医療コラム ~身体活動・運動~
変形性膝関節症に対する運動の効果
変形性膝関節症に対する運動の効果
高齢の女性によく見られる変形性膝関節症。行動が束縛され、元気度の低下につながるので、高齢社会の大きな問題の一つです。
日本でも、変形性膝関節症の治療に運動を積極的にとりいれ、効果があることを症例研究として発表していますが、アメリカでは、運動をした人としなかった人を比較して運動の効果を確めています。
ウェイクフォレスト大学加齢センターのBrenda Pennix博士らは、身体障害にはまだなっていない変形性膝関節症の初期段階にある60歳以上の250名を対象にして、歩行トレーニングをした人やウエイトトレーニングをした人は、トレーニングをしなかった人と比較して、その後18ヶ月間の身体障害の発生率が低かったという研究報告をしました。
変形性膝関節症による身体障害のある人でも、工夫をすれば運動の効果を期待できますが、いずれにしても、膝の痛みイコール安静という消極的な考えは一考する必要があります。