健康予防医療コラム ~身体活動・運動~

からだを測り、評価する

今やヘルスメーターは多くの家庭にあり・・・

 今やヘルスメーターは多くの家庭にあり、気軽に体重を測っています。また、体脂肪率の測定も常識的だし、そればかりか、内臓脂肪、骨密度、筋肉量が測れる(という)器具も安価に買える時代です。しかし、水も身のうちで、体内の水分量の変化が、それらの数値に影響することを知って下さい。
 一般的に体重が一日の中で一番軽いのは、起床後トイレで用を済ませた後に測る体重で、逆に一番重いのは、夕食を食べた後の体重です。その差は1kgできかないのが普通です。そんなことはないんじゃないの、日中は動いてエネルギーを消費しているんだから、夕食の前が一番軽いんじゃないのと考える人もいます。でも違います。
 日本人が平均的に消費する1日のカロリーは約2,000kcal。それは脂肪や糖分に換算すると、およそ300gと僅かです。一方、水分は1日に3リットル、つまり3kg分からだを出入りしています。実に10倍です。1日の体重変動のほとんどは水分の出入りによっているのです。
 睡眠中は汗や呼気で水分が体外に排泄され、その量は約500ml(500g)。一方、日中も汗や尿、呼気として水分を体外に排泄するが、食事や飲料で水分を補給しているので、起床後の体重がもっとも低いのです。
 この体水分の出入りは、体重ばかりでなく、体脂肪率などの測定値に影響します。したがって、測定値の変化を調べるには、なるべく同じ時間に同じ条件で測ることが大切になります。

監修:生山 匡 先生
掲載日:2004年11月01日

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