健康予防医療コラム ~身体活動・運動~
あなたは赤い筋肉派、白い筋肉派?
筋肉(骨格筋)は、大きく「赤筋」と「白筋」の二つに分けることができます
筋肉(骨格筋)は、大きく「赤筋」と「白筋」の二つに分けることができます。そして、赤筋と白筋の割合は遺伝的に決まっているので、赤筋の多い人と白筋が多い人はそれぞれに得意な運動種目が生まれつき決まっています。そして、健康面にも影響することになる可能性があります。
赤筋は別名「遅筋」ともいいます。赤筋の特徴は、筋肉の収縮スピードや筋力は小さいけれど、持久力に優れています。魚で言えば、マグロのようにずっと泳ぎ続けていないと死んでしまう魚の筋肉は赤筋です。高橋尚子さんのように一流のマラソン選手は、赤筋の割合が飛びぬけて多いわけで、その代わり、速く走る能力は劣っているので、幼い時は全く目立たないのです。
白筋は別名「速筋」といいます。赤筋とは逆に、持久力は劣るけれども、筋力やパワーがあるので、瞬発力が要求されるスポーツに優れています。魚でいえば、砂地に潜んでいて、餌が近づくと瞬間的に飛びついて食べる魚で、ヒラメやキスのような魚の筋肉は白筋でできています。ハンマー投げの室伏広治選手は白筋が多いわけです。
こうした遺伝的な個性は、その人の生活の仕方に影響することになり、その結果、健康づくりにも微妙に影響することになります。つまり、持久力に劣る人は、ジョギングのような運動は苦手ですから、運動不足におちいりやすいので、意識的に少々息がはずむような運動をするように心掛けてください。