健康予防医療コラム ~身体活動・運動~

ルーの法則―高齢社会を元気に生きるコツ

ルーの法則とは古く1905年にルー(Roux)という名前の人が、からだの機能について発表した3つの理論です。

 ルーの法則とは古く1905年にルー(Roux)という名前の人が、からだの機能について発表した3つの理論で、からだの機能は、(1)使わなければ衰える (2)適度に使えば維持、向上できる (3)使いすぎれば障害をきたす というものです。
 ルーの法則は、誰にでも理解できる法則ですが、現代社会を元気に生きるために今一度認識を新たにすることが大切です。特に、からだの機能は使わなければ衰える(廃用性萎縮)という原則を日頃から思い起こしてほしいものです。
 高齢社会は、いいかえれば、病気と仲良くお付き合いしながら生きてゆく社会といえます。生涯全く何の病気にもならないで一生を終えることはほとんどありません。では、病気になったとき、あるいは、病気になる危険が高まったときに人はどのような行動をとりがちでしょうか。たとえば、狭心症になったとき、多くの人は、無理をしないようにしようと考えるでしょう。しかし、あまりにも用心をしすぎると運動不足になり、かえって狭心症を悪化させてしまい、更に、運動不足が加速するという悪循環に陥ってしまいます。多くの病気や症状は運動によって改善する可能性があります。無論、無理は禁物ですが、消極的になり過ぎないようにすることが大切で、そのために、からだの機能は使わなければ衰えてしまうことを肝に銘じておくことが大切だと思います。

監修:生山 匡 先生
掲載日:2004年05月01日

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