健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
和食で元気!
海外では日本食ブームですが、日本ではむしろ欧米型の食事が多くなっており糖尿病などに代表される生活習慣病が急増しています。
日本人は昔から、米・麦・あわ・ひえなどの穀物やイモ類を主食としてきました。炭水化物(糖質)は、最も効率の良いエネルギー源です。また、身体にはたんぱく質や脂質も必要ですが、大豆・あずき・いんげん豆・ごま・くるみ・松の実などを食べており豆類や種実類はたんぱく質と脂質の宝庫でした。
伝統的な和食というと、ご飯などの主食、みそ汁、わずかな魚介類、野菜のおひたし、大豆製品である納豆・豆腐、ごまなどが思い浮かびますね。現在の自分たちの食事を振り返ってみて、どれくらいの頻度で和食を食べているか考えてみると、案外、西欧型の脂質たっぷりの食事を摂っていることに気が付くはずです。
日本人はもともと低脂肪食に順応する「飢餓耐性遺伝子」の持ち主であり、脂質を摂りすぎることに対応できないからだの仕組みになっています。和食はこれらの日本人の特性を考えた利に適った食事スタイルと言えます。やはり、ご飯、みそ汁、魚介類を基本とした食生活に、季節の食材を組み合わせて薄味とし、季節感や香りを味わうことで楽しくおいしい質の良い食生活が期待できます。毎日の元気の源は、和食を食べることから始まります。
監修:斎藤 保健師
掲載日:2006年12月01日