健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

動脈硬化と栄養素(2)

LDLコレステロールの酸化防止に抗酸化物質を

 動脈硬化は栄養過剰気味で太目の人には大きな動脈に、やせている人には末端の動脈に現れることが多く、自覚症状が現れる頃にはかなり進行してしまっていることが少なくありませんが、いずれもLDLコレステロールが体の中のさまざま物質によって酸化され、それが動脈壁にとり込まれることで動脈硬化が始まることには変わりはありません。
 したがって、LDLコレステロールのとり過ぎには気をつける必要がありますから、総摂取カロリーを減らすと同時に、コレステロールを多く含む食品の過剰摂取にも注意を払う必要があります。
 また、β‐カロチンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され残りは体の組織に蓄積される物質ですが、最近ではその強い抗酸化効果が注目され、ビタミンC、ビタミンEといった抗酸化ビタミンとともに、LDLコレステロールの酸化防止に効果的であると考えられえています。
 β‐カロチン、ビタミンC、ビタミンEの抗酸化作用はそれぞれの働きが異なるので、サプリメントとしては、この3つを同時に摂取するのが最も効果的であるといえます。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2006年10月15日

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