健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

連載8 理想的な食生活とは?

血圧を改善する食事のポイント ビタミンC

 1999年のランセットという雑誌で発表されていた研究結果によると、ビタミンCには血圧を下げる効果があるという実験結果が出ました。対象者45人1ヶ月間1日あたり500mgのアスコルビン酸(ビタミンC)を投与したところ血圧が有意に下がったのです。ビタミンCが血圧を下げるメカニズムはまだ明らかにはされていませんが、とくに純粋なアスコルビン酸として摂取するのみその効果が得られるのではなく食事から十分なビタミンCを摂ることでも、この研究結果同様の良い結果が生まれることが十分に考えられます。
 実際にアメリカの調査では菜食主義の人には高血圧の人が極めて少ないという結果が出ています。果物や野菜にはビタミンCをはじめ、カリウム、カルシウムといった血圧のコントロールに有効な現在その働きが明らかになっている栄養素からまだ明らかではないけれども良い影響を与えそうな栄養素が数多く含まれているのです。日本におけるビタミンCの所要量は1日あたり100mgですが、血圧が高めの場合は意識して多めに摂れるようにすることが良いといえます。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2006年10月01日

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