健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
「お腹がすいた」を見直す、感じる。
どんなときにものを食べる・・・
私たちが何かものを口にするとき「お腹がすいた!」と感じて食べていることがどれくらいあるでしょうか?どんなときにものを食べるかと聞いた場合「規則正しくいつもの時間に合わせて」「ストレスがたまったとき」「おいしそうなものが目の前に現れたとき」などの答えが多く返ってきます。「ではそのときお腹がすいていなかったら?」と尋ねた場合もやはり「食べる!」という答えが返ってきます。
健康維持のためには規則正しい食事が大切という大原則がありますが、これは本来体の生理機能にあわせて考え出された方法論であったのです。しかし、現代人は活動量が激減しており戦後の食料不足の頃に体の成長を促進するために1日3食、栄養の豊富なたんぱく質をしっかりととるといった食事の考え方は時代にはマッチしなくなっているのではないでしょうか?
ストレスの代償行為として「食べること」はまさに栄養摂取とは若干次元の異なるものになってきます。もちろん栄養状態が脳の状態に影響を与えるという報告はありますが、ストレス解消の行為として「食べる」という行為を繰り返している人には栄養面以外からのアプローチも必要なのです。
「お腹がすいたら食べる」というきわめて自然な動物としての生理をもう一度見直してみることも大切なのではないでしょうか?
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2006年03月01日