健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
メタボリックシンドローム
代謝系の異常を引き起こす引き金
いろいろな状況が重なることによって代謝系に異常が生じやすくなることをメタボリックシンドロームと呼びその危険性が呼びかけられています。従来は主に身長と体重によって算出されるBMIによって肥満の判定を行い体重のコントロールによる注意の喚起が主流でしたが、研究の結果内臓脂肪が多くの代謝系の異常を引き起こす引き金となっていることが明らかになりました。
まずはウエストサイズに注目します。臍の上を通る位置で測定したサイズが男性で85センチ以上、女性で90センチ以上の人がその対象となります。これに加えて空腹時血糖110mg/dl以上、中性脂肪値150mg/dl以上もしくはHDL−コレステロール40未満、収縮期血圧130mmHg以上もしくは拡張期血圧85mmHg以上またはそのいずれにも当てはまる、これらの条件のうち2つが当てはまれば代謝系の以上を引き起こしやすい状況であると考えるというものです。この場合内臓脂肪を減らすことがその状況の回避に向けて重要なポイントとなります。
内臓脂肪の減少には腹回りの運動と単純に考えず、とにかく体全体の運動量を増やすことが最も効果的です。もちろん食事のコントロールも必要になってくることはいうまでもありません
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年09月15日