健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

ファイト・ケミカルで糖尿病改善!?

スリランカ原産のトチノキ科の薬用植物コタラヒムブツ

 スリランカでの病気治療は西洋医学によるものが65%、アーユルヴェーダ伝承医学によるものが35%という比率であったのが、最近ではアーユルヴェーダ伝承医学による治療が徐々に増えつつあるそうです。

 スリランカの標高600mくらいの高地に自生するコタラヒムブツ(学名:サラシア・レティキュラータ・ワイト)はトチノキ科のつる性の植物で、スリランカでは約3000年もの昔から茎をくりぬいてカップ状にしたものに水をいれて飲むなどの方法で、アーユルヴェーダ伝承医学の中で糖尿病やリウマチ、皮膚病の治療のために用いられてきました。

 コタラヒムブツの成分(ファイト・ケミカル:植物化学物質)を摂取すると、肝臓での糖新生を抑制する効果があるため血糖値の上昇を抑える、吸収される糖質量が減少するため体内脂肪がエネルギー源として使われることによるダイエット効果、二日酔いや悪酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド脱水素酵素が増えるなどの効果があるのではと考えられています。

 世界の各地でもスリランカと同様に伝承医学に基づいて用いられるファイト・ケミカルは数多くあるでしょうし、このように健康の維持・増進や病気の予防・改善に対して効果のあるファイト・ケミカルの発見は人類の健康にとっても非常に大きな意味を持つものと考えます。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年07月01日

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