健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
サプリメントの効果的な利用法(1)
エネルギー産生に働くCoQ10(コエンザイムQ10または補酵素Q10)
CoQ10とは細胞にあるミトコンドリア内にエネルギーの産生に係わる補酵素で、従来はユビキノンと呼ばれ、薬として心臓手術の後などの体力回復のために用いられていました。それが食品として認められたことによって、その抗酸化作用、エネルギー産生効果、老化予防効果を狙って、5〜6年以上前からアメリカで爆発的なブームを引き起こし、それが今の日本に伝わっています。
CoQ10は25歳を過ぎる頃から加齢とともに産生量が減少していくため、それを補うためにサプリメントで摂取するというのは合理的といえます。実際、白髪予防や美肌、冷え性の予防などの目的でCoQ10を摂取している女性や、老化予防や心臓や呼吸器系の健康のために摂取している高齢者の方が少なくありません。
また、日本では最近、エネルギー産生に係わっているからと、やせるため(ダイエットのため)にCoQ10を飲むことが話題に上っていますが、飲むだけでやせるというのは虫のよすぎる話で、からだを動かして筋肉を使うことで、からだがエネルギーを必要とする状況を作ってはじめて、CoQ10によるダイエット効果が期待できるのです。不足しがちな栄養素を補うためにサプリメントは非常に有効ですが、サプリメントを摂取すればそれでよいということではないのです。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年03月15日