健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

貧血と栄養素(2)

ビタミンB12や葉酸の摂取を!!

 ビタミンB12と葉酸は協力して赤血球のヘモグロビン合成を助けていますが、どちらが不足しても造血がうまくいかず赤血球が減ったり、赤血球のもととなる赤芽球の代わりに骨髄の中に巨赤芽球という未成熟の赤芽球が増えることによって貧血の原因となることもあります。
 ビタミンB12欠乏による貧血の場合、倦怠感やめまい、動悸、息切れなどの一般的に見られる貧血の症状のほか、手足の痺れやふさぎこむなどの神経症状や精神症状も現れますが、これはビタミンB12が神経系を正常に働かせる働きを持っているためです。
 ビタミンB12は植物性食品にはほとんど含まれないため、ベジタリアンや高齢者の場合、不足しがちです。また、葉酸はほうれん草やインゲンまめ、アスパラガスなどの新鮮な野菜に含まれていますが、長時間の加熱に弱いため、サラダにしたり調理する際もさっと加熱するだけにしましょう。
 ビタミンB12の補給のためには魚介類、牛や豚、鶏レバーを食べると効果的ですが、ダイエット中であるとか、食べるのが苦手といった場合はサプリメントを利用するのもよいでしょう。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年03月01日

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