健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
トピックス「おせち料理」
国によって異なるおせち料理(正月料理)!
日本のおせち料理に用いられる食材は語呂合わせやその形から子孫繁栄、多産、長寿、出世、豊作を願ったもので、カズノコ、黒豆、田作り、鯛、昆布、橙、里芋、紅白なますなどが一般的ですが、世界のいろいろな国々の正月料理を見ても、やはり同じような願いがこめられていることが少なくないようです。
たとえば、中国ではどの家でも正月には餃子(ジャオズ)と豆腐丸子(ドオフワンズ)を必ず食べるとのことですが、餃子には「子宝に恵まれるように」と「お金に困らないように」という意味が、豆腐丸子には「福、家内安全」の意味があるのだそうです。
また、日本からは地球の反対側にあるブラジルでは、伝統的な正月の料理としては、豚が前に前に進んでいく動物であることから、「前向きに1年を過ごす」という意味で子豚の丸焼きを食べるとのことです。
一方、キリスト教色の強い欧米では正月よりもクリスマスを盛大に祝うため、特別な正月料理というようなものはなく、むしろクリスマスの豪華な料理などで弱った胃腸を休めるために、胃に優しく消化のよいものを食べる傾向にあるそうです。
それぞれの国によって文化や気候、宗教なども異なり、正月料理として食べるものもいろいろなバリエーションがありますが、どの国の正月料理にも共通しているのは、「家族全員がそろって1年の始まりを祝いながら食べる」ということのように思われます。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2005年01月01日