健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

肥満予防と栄養素

エネルギー代謝を促進する!!

 一般的に肥満とはエネルギー収支がプラス、すなわち摂取するエネルギーに対して消費するエネルギーが少ないことが原因となりますが、それは食べ過ぎによっても、運動不足によっても、あるいはその両方が重なって起こる現象です。肥満を予防するためには脂肪の摂取量を減らしつつ総摂取エネルギーを減らすだけではなく、熱エネルギーの産生を増やし、運動によって消費エネルギーをできるだけ増やすことがポイントとなります。毎食たんぱく質を確実にとることで熱エネルギーの産生を活発にし、定期的な運動を続けることで毛細血管を発達させ、脂肪の燃焼を促進するのです。
 一般に食事制限をするとβ‐カロチン、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどのビタミンやミネラルが不足し、その結果、エネルギー代謝の低下やコレステロール値の上昇、神経系の伝達効率の低下、免疫力の低下などの弊害が生じます。
 したがって、減食によって摂取カロリーを減らすよりも運動によって消費エネルギーを増やすほうが体にとってはベターであるといえます。また、食物繊維の豊富な食品は少量でも満腹感が得られる上、余分な脂肪を包み込んで体外に排泄する効果もあるため、積極的に摂取することをおすすめします。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2004年11月01日

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