健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
老化と栄養素
抗酸化物質の摂取がポイント!!
人間の体は無数の細胞からできており、その細胞一つひとつが再生を繰り返していますが、再生のたびに細胞が変性していくことが老化で、それには活性酸素が係わっています。
活性酸素は体の正常な細胞のDNAを傷つけたり、コレステロールや中性脂肪などの脂質を酸化するなど体に対してダメージを与えるものですが、この活性酸素の害から体を守り老化を遅らせるためにはSOD(スーパー・オキサイド・ジスムターゼ)という酵素を増やすと同時に、β‐カロチン、ビタミンC、ビタミンEなどの抗酸化物質を積極的に摂取する必要があります。アメリカではこれに加え、エネルギー産生を高める補酵素Q10(CoQ10)の摂取も推奨されています。
SODは亜鉛や銅、マンガンなどのミネラルが不足するとその活性が低下してしまい、また、光合成を行う植物は自らの細胞内に抗酸化物質を持っているのに対し、人間は食品として補給しなければなりません。したがって、ミネラルを不足なく摂取してSODの働きを促進し、抗酸化物質を補給して細胞の破壊や脂質の酸化を防ぐことが老化防止のポイントとなります。
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2004年10月01日