健康予防医療コラム ~栄養・食生活~
動脈硬化と栄養素(1)
動脈硬化の元凶ともいえるホモシステイン対策を!!
欧米では最近、全てのたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の一種であるメチオニンからつくられるホモシステインが動脈硬化の主な原因であり、今まで動脈硬化の原因とされていた中性脂肪とコレステロールの増加は誘因であるとの考えが主流になっています。
これはコレステロール値や中性脂肪地は非常に高いのに、動脈硬化に伴う狭心症や心筋梗塞などの疾患とは無縁の人が少なくなく、逆に心筋梗塞や脳梗塞を起こした人でもコレステロールや中性脂肪の数値がまったく正常な人が多いということからも裏付けられると考えられています。
ホモシステインはLDLコレステロールと結合した塊となって血液中に放出され、動脈壁の細胞にとり付いて動脈硬化初期の状態にし、その状態になった細胞はさらにコレステロールと脂肪を放出して周囲の細胞を傷つけ、動脈の弾力を失わせ、詰まらせていくのです。
このホモシステインを無害化して排泄するにはビタミンB6が、ホモシステインをメチオニンにリサイクルするにはビタミンB12と葉酸が必要です。
参考:医者に殺されないための実践ビタミンサバイバル(牧瀬忠廣−ビジネス社)
監修:古田 裕子 先生
掲載日:2004年09月01日