健康予防医療コラム ~栄養・食生活~

骨粗しょう症と栄養素(3)

閉経前後から急増する女性の骨粗しょう症に有効なイソフラボン

 女性ホルモンのエストロゲンは、カルシウムが骨から過剰に溶け出すのを抑える働きを持っています。更年期から閉経にかけてはこのエストロゲンの分泌が減少するため、この時期を境に女性の骨粗しょう症は急激に増加します。
 大豆に含まれるポリフェノールの1種であるイソフラボンにはエストロゲンと同じような働きがあるため、イソフラボンを摂取することは骨粗しょう症予防に効果的であるといえます。また、イソフラボンには骨量の減少を防ぐだけでなく骨量を増やす働きもあり、イソフラボンの摂取量が多い人は骨密度が高いという調査結果も出ています。
 一方、最近は無理なダイエットを繰り返す若い女性が目立ちますが、それによってもエストロゲンの分泌が減少するため、若いのに骨密度が低いという女性が増えているようです。将来の骨粗しょう症を予防するためには、若い時期から丈夫な骨をつくりそれを維持するために必要なカルシウムやたんぱく質などの栄養素を十分に補給し、もともとの骨量を増やしてそれを維持しておくことが重要であるといえます。

監修:古田 裕子 先生
掲載日:2004年07月01日

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