その他安全 2023年02月15日

第373回 副業で気をつけたい注意点

仕事を掛け持ちする「副業」を希望する方が増えています。
かつては副業を認めない企業が多かったですが、政府の「働き方改革」の一環で2018年に解禁されてから、就業規則から副業を禁じる条項を削除する企業が増加。
「副業にオススメ」という求人募集を見かけることも増えました。
そんななか、増えているのが「副業トラブル」です。
副業トラブルでよくあるケースやあやしい副業の見極め方を知っておきましょう。

2023.02.15更新

仕事を掛け持ちする「副業」を希望する方が増えています。
かつては副業を認めない企業が多かったですが、政府の「働き方改革」の一環で2018年に解禁されてから、就業規則から副業を禁じる条項を削除する企業が増加。
「副業にオススメ」という求人募集を見かけることも増えました。
そんななか、増えているのが「副業トラブル」です。
副業トラブルでよくあるケースやあやしい副業の見極め方を知っておきましょう。

副業をはじめる前に知っておきたいこと

副業は、収入アップやスキルアップが期待できる一方で、気をつけなければならないことがあります。

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<副業をはじめたことによるリスク>
・労働時間が増えたことによる負担
体調に影響が出たり、本業がおろそかになってしまったりする可能性があります。
・機密情報の漏えい
会社のパソコンを副業に使用して情報漏えい、副業先で重要な情報をうっかり開示してしまうなどのリスクが考えられます。
・税金の申告忘れ
副業所得が20万以上の場合、確定申告が必要。20万以下でも住民税の申告は必要です。
・会社の就業規則違反
副業に従事するうえでの規定を順守することが求められます。
副業そのものを認めていない場合もあるので、事前に確認しておかなくてはなりません。
・NGな副業に従事してしまう
一般的に、本業と競業する仕事は「競業避止義務」により従事できないことになっています。

副業をはじめるなら、自分が所属する会社で問題にならないよう、注意事項を確認しておいたほうが安心です。
就業規則や厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」などにもしっかり目を通しておきましょう。

【参考情報:厚生労働省】
・副業・兼業の促進に関するガイドライン

副業トラブルのパターン

在宅やスキマ時間で手軽にはじめられる副業はさまざま。
副業の一例として、ウェブ制作、ライター、フードデリバリーなどがあるようです。
せっかく副業をはじめても、あやしいところに登録してしまうと、トラブルに巻き込まれる可能性があります。

<副業のトラブル事例>
・仕事内容が規定と違う
ベビーシッターとして訪問した家で、関係のない家事も要求された
・報酬を減額される
ウェブ制作やライターの仕事で、納品後に報酬の減額を要求され、泣く泣く受け入れてしまった
・支払いを求められる
「チャットで相談に乗るだけ」など、簡単な仕事に申し込んだところ、登録料などの支払いを要求された

副業に不慣れだと、自分ではすぐに「これは違法だ」と判断できず、泣き寝入りをしてしまうケースも多いようです。
副業を選ぶときは、仕事内容と万が一のリスクをきちんと理解しておくことが肝心。

悪質な副業ビジネスも横行しています。
契約書類や規定にはしっかり目を通し、先方とのやり取りの内容は書面やデータで記録を残すようにしましょう。
少しでもあやしい部分があったら、登録や契約を控えたほうが良いかもしれません。

<こんな副業には注意!あやしい副業を見分けるチェックリスト>
□ 規定や契約書がなく、仕事・報酬の内容があいまい
□ 募集内容と実際の仕事が異なる
□ SNSやインターネットの掲示板で募集している
□ 仕事内容の説明があいまいで、詳細はダイレクトメールに誘導される
□ 簡単・高収入・即支払いをうたっている
□ 登録業や手数料など、何らかの支払いを求められる

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副業トラブルは避けたいもの。
自分でしっかり調べたり、本業との兼ね合いをよく考えたりして、慎重に仕事を選ぶことが求められます。

万が一、トラブルにあってしまったら、ひとりで悩まず、所属する会社や最寄りの警察に相談を。
国民生活センターや消費者ホットライン「188(いやや)」などでも、副業トラブルの相談を受け付けてくれます。

安全な副業を選んで、充実したダブルワーク生活を目指してくださいね!

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