その他安全 2022年12月07日

第368回 美容医療サービスのトラブルを防ぐ方法

美容医療は、女性から関心の高いサービス。
メスを使用する「美容外科」だけではなく、レーザーや注射などを使用する「美容医療」は若い女性からも人気だそうです。「プチ整形」と呼ばれることもありますね。インターネット広告などでも頻繁に目にする美容医療サービス。以前よりも身近になった印象がありますが、消費者トラブルも増えています
そこで、美容医療サービスでのトラブルを回避する方法をまとめました。

2022.12.07更新

美容医療は、女性から関心の高いサービス。
メスを使用する「美容外科」だけではなく、レーザーや注射などを使用する「美容医療」は若い女性からも人気だそうです。「プチ整形」と呼ばれることもありますね。インターネット広告などでも頻繁に目にする美容医療サービス。以前よりも身近になった印象がありますが、消費者トラブルも増えています
そこで、美容医療サービスでのトラブルを回避する方法をまとめました。

「美容医療サービス」のトラブル事例

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美容医療サービスとは、医療脱毛、脂肪吸引、豊胸手術、シミ取り、審美歯科など、美容を目的とした医療サービス全般を指します。
全国の消費生活センターに寄せられる美容医療サービスに関する相談は、年間2000件程度。
女性だけではなく、男性からの相談も多くなっているそうです。

痩身、脱毛など美容系のサービスは多様化しており、手ごろな値段や気軽さをうたった広告なども多く見られます。
後悔しないために、どんなトラブルが起きているのかを知っておくことが大切。
消費生活センターに寄せられた相談事例を見てみましょう。

【事例1】
「10万円全身脱毛」の広告を見て行ったが、実際は70万円の高額コースを勧められて申込してしまった。解約したい。

【事例2】
「手術当日に化粧できる」という二重まぶた形成術を受けたが、術後の腫れが引かない。

【事例3】
歯のホワイトニング施術を受けたところ、口内に痛みや腫れが出た。そのようなリスクの説明はなかったので、施術代金を返金してほしい。

契約や金銭に関するトラブルだけではなく、体への影響についても多数相談が寄せられています。
いくら手軽に見えても、美容医療サービスは自分の体に施すものなので、医療同様にリスクはゼロではありません。
信頼できるサービスを選び、よく理解・納得したうえで、サービスを受けることが大切です。

美容医療サービスを受ける前のチェックポイント

気になる美容医療サービスを見つけたら、契約を締結する前に以下のことをチェックしてください。

□ ホームページや広告の情報だけで申込しようとしていないか?
□ 受けたい施術について広く情報を確認したか?(医療機関の保険診療で受けられる場合もある)
□ 使用する薬などがどのようなものか、よく理解したか?(自分でも説明できるか)
□ 効果だけではなく、リスクや副作用についても確認し、納得したか?
□ 他の方法や選択肢の説明を受けたうえで、自分で選択したか?
□ 入会金・施術料金なども含めた総額の費用について説明を受け、納得したか?
□ 分割払い、リボ払いなど支払方法について説明を受け、納得したか?
□ 中途解約やクーリング・オフができるか、またその期限や申し入れ方法について説明を受けたか?
□ その施術は今すぐ、どうしても必要?最後にもう一度、自分自身に確認を!

美容医療サービスでトラブルに巻き込まれたら?

契約を交わすサービスでは、クーリング・オフを利用できる可能性があります。
クーリング・オフとは、契約申込や契約締結をしたあとでも、一定期間内に無条件で契約を撤回、解約できる制度です。
美容医療サービスでも適用できる場合がありますので、「契約をやめたい」と思ったときはなるべく早めに申し出てください。
エステや美容医療のクーリング・オフができる期間は、8日間です。

クーリング・オフの期間を過ぎてから、「サービス内容に納得いかない」「施術後にトラブルが起きた」など困ったことが起きることも考えられます。
泣き寝入りせず、各種相談窓口を利用しましょう。

● 医療に関する苦情・心配などの相談
医療安全支援センターhttps://www.anzen-shien.jp/center/

● 契約内容や解約条件、被害に遭った場合の対応など契約に関するトラブル、その他相談
消費者ホットライン「188(いやや!)」
※近くの消費生活相談窓口を案内する全国共通の3桁の電話番号)

● 医療に関する広告についての相談
医療広告相談窓口https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000141143.pdf

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美容目的の施術は、ほとんどの場合、緊急性がないことが多いもの。
すぐに契約するのではなく、いったん持ち帰って、他の情報を調べるくらいの慎重さが必要です。
「今だけ」「今日契約すれば」といった言葉に流されないようにしてください。

また、高額なサービスでは、クレジット契約や分割払いを勧められることがあります。
分割しないと支払いが難しい状況で、それでも今そのサービスを受ける必要があるのか、冷静に考えてみることも必要です。
冷静さと慎重さを忘れずに、サービスを見極めてくださいね。

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