防犯 2023年12月20日

第394回 マンションでも気を付けたい強盗対策

「セキュリティ対策がしっかりしたマンションを選びたい」と考える女性も多いと思います。
しかし、強固なセキュリティ設備が付帯したタワーマンションなどでも強盗被害が発生しているのが実情です。
被害にあわないためには、住む人が防犯意識を持つことも大切。
今回は、マンションでも気を付けたい強盗対策をまとめます。

マンションを狙った強盗被害の実態

警察庁の発表によれば、2022年に発生した強盗の認知件数は1,148件。
そのうち一般住宅の被害は200件。
一戸建住宅が69件、4階建以上の中高層住宅が66件、それ以外の住宅が65件でした。

マンションだからといって被害にあわないわけではありません。
マンション特有の侵入手口を確認しておきましょう。

【マンション強盗の主な侵入手口】
(1)共連れ
住人に紛れて一緒にオートロックのエントランスを通過して、敷地内に侵入する手口。

(2)下り蜘蛛
高層階を狙って非常階段などから屋上に上がりロープなどでベランダに下りる手口。

(3)業者を装う
宅配業者や電気、ガスなどの設備点検を装って訪問。ドアを開けたところで室内に押し入る手口。

このほかに、雨どいや近隣の建物など足場になるものを利用してベランダに侵入する手口も。
「高層階に住んでいるから」「カメラ付きのインターホンだから」というだけでは、強盗の侵入を防げない恐れがあります。

【マンション強盗への対策】
・エントランスから共連れを防ぐ
オートロックを解除するときは、必ず周囲に誰もいないことを確認してください。
知らない人が一緒に入ろうとしているときは、電話をかけるふりなどをして自分は通過しないようにしましょう。

・玄関ドアや窓は施錠を徹底
玄関ドアを開けるときも周囲に不審な人がいないかを確認。
室内に誰もいなくても「ただいま」と声を出し、素早く鍵を閉めてください。
ドアチェーンやドアガードを使う習慣もつけましょう。
ほかの住人と共連れで敷地内に不審者が潜んでいる可能性もあります。在宅時もドアや窓は施錠するようにしてください。
市販の補助錠などを利用して、玄関ドアや窓を「ワンドア・ツーロック」にするとより安心です。

・近隣の環境にあわせて防犯レベルをアップ
窓やベランダに隣接した建物があると、侵入されるリスクが高くなります。
隣接する建物に工事などで足場が組まれているときは、特に注意。
過去には、工事の足場からベランダに侵入されるケースもありました。
確実に施錠し、補助錠を取り付けるなど、防犯対策を徹底しましょう。


強盗の侵入口となる玄関ドアや窓は、在宅しているときも施錠しておくことが重要です。
換気のために窓を開放したいときは、一定以上開かないように固定できる補助錠を利用するのがおすすめ。
また、数分でも部屋を留守にするときは必ず施錠することを忘れないでください。
ゴミ捨てなどのわずかな留守のすきに侵入されると、部屋に戻ったときに強盗と鉢合わせするリスクもあります。

予定していない来訪者に警戒を

ひとり暮らしの女性は特に来訪者に対して警戒してください。
巧みな言葉や周到な準備で居住者にドアを開けさせる手口が横行しています。
対策として以下のことを徹底しましょう。

・予定にない来訪者に対しては安易にドアを開けない
・インターホンで来訪の目的を確認
点検業者を装っていることもあるので、不審な場合はドアを開けるのではなく、管理会社に確認しましょう。
・宅配便は時間指定や宅配ボックスを利用する
宅配ボックスがない場合は、コンビニなどの宅配ロッカーを利用するのもおすすめです。
・直接対応が必要な場合は、ドアガード(ドアチェーン)をかけて対応
・ドアを開ける場合は、ドアスコープから様子を確認
不審な動作をしていないか、ほかの人がいないかなど、外の様子をよく見ましょう。

時間指定で宅配便を受け取るときも、荷物は玄関わきに置いてもらい、伝票にサインが必要な場合はドアガードをかけたままで対応するくらいの慎重さが必要です。

* * * * * * * * *

ひとり暮らしの女性を狙った性犯罪も発生しています。
オートロック付きのマンションでも、犯罪に巻き込まれる可能性を考えて対策することが肝心です。
家にいるときも油断せず、防犯意識を高く持つことが自分の身を守ることにつながります。

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