防犯 2023年02月01日

第372回 引っ越しの要注意!ごみからの個人情報流出を防ぐために

2月~3月は、新年度に向けて引っ越しが増える時期。
ひとり暮らしをスタートさせる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
引っ越しの際には、不要になったものをまとめて捨てることが少なくありません。もし、個人情報の含まれる書類などをそのままごみ袋に詰め込んでいたら...?
今回は、ごみから個人情報を流出させないための方法をまとめます。

2023.02.01更新

2月~3月は、新年度に向けて引っ越しが増える時期。
ひとり暮らしをスタートさせる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
引っ越しの際には、不要になったものをまとめて捨てることが少なくありません。もし、個人情報の含まれる書類などをそのままごみ袋に詰め込んでいたら...?
今回は、ごみから個人情報を流出させないための方法をまとめます。

ごみ捨てで注意したい「個人情報が含まれる書類」

画像個人情報とは、名前や住所、電話番号、顔写真など、個人を特定できる情報のこと。
断片的な情報でも、組み合わせればそこからいろいろなことがわかります。
不用意に書類や郵便物を捨てると悪用されかねません。

<個人情報が含まれる書類の一例>
・クレジットカードの利用明細書
・宅配便の送り状
・ネットショッピングの購入明細書
・患者名が書かれた処方薬の袋
・病院の支払い明細書

情報を悪用される可能性があるのは、名前や住所が書かれた書類だけに限りません。
たとえば個人を特定できる書類とレシートが一緒に捨てられていたら、購入した店舗、購入したものや購入した時間などがわかります。
読み終わった雑誌や訪れた先のパンフレットなどがあれば、特定の個人の趣味・趣向、興味・関心がわかるでしょう。

個人の情報と一緒に行動パターンやライフスタイルを把握されてしまうことも考えられるのです。
悪意のある者からすれば、ごみ袋は「個人情報の宝庫」ということになります。

捨てたごみから個人情報を盗まれた場合のリスク

ごみから個人情報が流出した場合、以下のような被害を受ける可能性があります。

・迷惑電話、ダイレクトメールなどの被害
郵便物や宅配便の送り状から、名前や電話番号、住所などが把握されると、迷惑電話がかかってきたり、望まないダイレクトメール送付や営業電話などに煩わされたりすることがあります。

・クレジットカードの不正利用
明細書からカード会社やカード名義などが知られてしまうことに加え、カード番号が推測されると、不正に利用される可能性があります。

・ストーカー被害
住所や電話番号を知られ、つきまといや待ち伏せ、頻繁に電話がかかってくるなど、ストーカー被害を受けるケースも。よく買い物に行く店舗や時間などをレシートで知られることもあるので、ご注意ください。

・特殊詐欺の被害
レシートの購入履歴、遊びに行った観光地のパンフレット、ショップなどから送られてくるダイレクトメールからは、嗜好や趣味、年齢などが推測できる情報が詰まっています。
ライフスタイルに関する情報は、オレオレ詐欺や架空料金請求詐欺、還付金詐欺などに利用される恐れがあります。

「個人情報が含まれる書類」を捨てるときの注意点

<処分方法と処分の際の注意ポイント>
(1)シュレッダーで細かく裁断して捨てる

シュレッダーのごみの扱いについては、自治体ごとに異なります。
可燃ごみとして扱う地域もあれば、雑誌・古紙・ミックスペーパーなどに分類が必要な地域も。
まとめてシュレッダーにかけると混ざってしまうので、事前に市区町村に確認しておきましょう。

(2)個人情報を保護する専用のグッズを利用する
専用のペンで個人情報が書かれた部分を塗りつぶします。透かして見えないか確認しましょう。
個人情報を保護するためのグッズもさまざまなものが販売されています。最適なものを探してみましょう。

(3)ライフスタイルがわかるごみは別に捨てる
レシートやカタログ、パンフレットなど、自分のライフスタイルを推測されそうなごみは、個人情報が含まれる書類とは一緒に捨てないこと。 別のごみ袋に入れて捨てる、別々の日に捨てるなど工夫してください。

(4)仕事関連の書類の廃棄は会社のルールに従う
テレワークなどで会社や仕事に関わる書類を自宅で扱う場合、不用意に捨てて情報漏えいが起きれば、責任問題になりかねません。
情報を取り扱う際の方法や、処分する際の留意事項など、必ず会社に確認しましょう(特に社外秘の書類の取り扱いには注意!)。

* * * * * * * * *

オンラインショッピングなどインターネットで利用できるサービスが普及した今日。 手軽に買い物ができるようになった代わりに、利用明細や領収書など個人の情報が含まれる書類や、カタログ、ダイレクトメールなどが送られてくる機会が増えています。
ごみ箱に入れる前に、個人情報やライフスタイルがわかる情報が含まれていないかをチェックする習慣をつけましょう。
引っ越しの際にまとめて廃棄するときはもちろん、日ごろからしっかり対策することが肝心です。

女性の場合、生活ごみが狙われる可能性もありますので、できるだけ回収時間ギリギリに出すなど細心の注意を払ってくださいね。

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