防犯 2022年10月05日

第364回 商業施設で通り魔事件が発生したときの防犯対策

通りすがりの人を無差別に殺傷する「通り魔事件」が頻発しています。
8月にも東京都渋谷区の繁華街で、母子が刃物で切り付けられる事件が発生しました。
通り魔事件は、いつどこで発生するか予測が困難。誰が被害者になってもおかしくありません。
通り魔から身を守るための防犯行動を知っておくことが大切です。今回は、ショッピングセンターなどの商業施設で通り魔事件が発生した場合の対処方法をまとめます。

2022.10.05更新

通りすがりの人を無差別に殺傷する「通り魔事件」が頻発しています。
8月にも東京都渋谷区の繁華街で、母子が刃物で切り付けられる事件が発生しました。
通り魔事件は、いつどこで発生するか予測が困難。誰が被害者になってもおかしくありません。
通り魔から身を守るための防犯行動を知っておくことが大切です。今回は、ショッピングセンターなどの商業施設で通り魔事件が発生した場合の対処方法をまとめます。

通り魔事件が発生しやすい場所

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通り魔とは、確たる動機もなく、面識もない通りすがりの人に殺傷などの危害を加える犯行です。たまたまその場に居合わせただけで、通り魔に狙われてしまう可能性があります。
めったに起きることではないと考えがちですが、警察庁によれば通り魔事件は毎年発生しているそうです。

通り魔の動機は、「世間の注目をあびたい」「誰でもいいから危害を加えたい」といった身勝手な考えが少なくありません。そのため、大勢の人が集まる場所を犯行現場に選ぶことが多いようです。
過去には、繁華街や通勤時間帯の電車内などで通り魔事件が発生しました。
多くの人が訪れるショッピングセンターなどの商業施設でも、通り魔事件が発生する可能性があります。

ショッピングセンターで通り魔に遭遇したときの防犯行動

通り魔事件が発生したら、できるだけ素早く、その場から離れることが肝心。
様子見をしたり、通り魔に立ち向かったりするのは絶対にやめましょう。

男性よりも力が弱い女性が狙われる可能性もありますので、通り魔が迫ってくる前に防犯行動を起こしてください。

【通り魔事件が発生したときの防犯行動】
・通り魔発生直後
一目散に走って逃げる
ヒールは脱ぐ、重い荷物は置いていく
・通り魔との距離が近いとき
通り魔の動きから目を離さない
背中を向けて逃げない
・通り魔に襲われそうなとき
バッグなどでガードする
ジャケットを振り回すなどして距離を取る

通り魔事件に遭遇したときは、事件現場からなるべく離れること、通り魔の視界に入らないことが重要です。
通り魔との距離が近い場合、走って逃げると目立ってしまい、かえって狙われることも。
ショッピングセンターのような場所では、商品棚や柱の後ろなどに身を隠すほうが安全な場合もあります。

また、スマートフォンで撮影しようなどとは、考えないこと。
音が鳴らないように電源を切り、危険が過ぎ去るのを待ってください。
通り魔に遭遇したときは、自分の命を守ることを第一に考えて行動しましょう。

通り魔事件に巻き込まれないための防犯行動

通り魔事件は、いつどこで発生するかわかりませんが、いち早く異変を察知して事件に巻き込まれないようにすることはできます。
日ごろから心がけたい、通り魔事件を回避するための防犯行動を紹介します。

【通り魔事件に巻き込まれないための防犯行動】
・悲鳴やざわめきが聞こえる方向には近づかない
・音楽を聴きながら、スマートフォンを操作しながらなど「ながら歩き」をしない
・日ごろから動きやすい服装で行動する
・助けを求められる場所(交番など)を確認する習慣をつける
・防犯グッズ(防犯ブザー、ホイッスルなど)を常に携帯する

近くで異変が起きているときは、聞こえてくる声や雰囲気でそれを感じられることもあります。
五感にアンテナをはり、周囲の状況を感じ取ることが、身を守ることにつながります。
様子を見に行くのではなく、その場から離れることを優先しましょう。

また、出かけた先々で「もしここで通り魔事件が起きたら?」をイメージしてみてください。
ショッピングセンターなどの商業施設では、避難経路(出口や階段など)や避難できそうな場所をチェックしておくと通り魔事件への備えにもなります。

* * * * * * * * *

通り魔事件が発生するのは、ショッピングセンターなどの人が集まる場所ばかりではありません。
人通りが少ない住宅街などで、すれ違いざまに襲われる通り魔事件も発生しています。
女性の夜道のひとり歩きには、危険がともなうことを忘れないでください。
なるべく明るい、安全な道を帰宅ルートに選ぶようにしましょう。

万が一、ひとりで歩いているときに通り魔に遭遇した場合は、危険を周囲に知らせることが大事。
悲鳴をあげるのではなく、「助けてください!」「警察を呼んでください!」と明確な言葉で助けを呼びましょう。
防犯ブザーも効果的なので、いつも携帯するのを忘れないようにしてくださいね。

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