防犯 2009年01月21日

第8回 「カギ」の安全対策を見直そう

今年も「あんしんライフnavi」をよろしくお願いします。
年末年始は忘年会・新年会、また帰省や旅行で、自宅でゆっくり過ごせなかったという方も多いのではないでしょうか。私は、久しぶりに帰省して、年越しそばを食べ、初詣をし、おせち・・・と、まさに「丑」になりそうなお正月を満喫しました。
まだまだ寒い季節が続きます。たまには暖かい部屋で、読書やネットサーフィンをしながらのんびり過ごすのもいいものですね。
でも、その前にアナタのお部屋は、侵入者から守られていますか?
今回は、「カギ」がテーマです。

2009.1.21更新

泥棒が侵入する「入口」はたいてい窓や玄関ドア。ですから、空き巣など、侵入犯罪対策をする時は、まず家についている全ての「窓」と「ドア」を点検することです。そして、そのポイントとなるのが「カギ」なのです。特に、「これまで窓も玄関もどんなカギがついているかチェックしたことがない」という方は必見です。

狙われるのは、「窓ガラス」と「カギの掛け忘れ」

はじめに、「カギ」という言葉についてですが、私たちは、よく「カギ、締めてきた?」などと言いますね。実はこの「カギ(鍵)」は、錠の鍵穴部分(「シリンダー」といいます)に差し込み施解錠する道具のこと、つまり持ち歩く方のことを指します。一方、「錠」はドアに埋め込まれている方を指します。つまり、「カギ、締めてきた?」という表現は本来正しい使い方ではないのです。厳密には「錠、締めてきた?」というのが正しいのです。

さて、ここで侵入犯罪の現状を知るためにデータを見てみましょう。

一戸建て住宅を対象とした空き巣の侵入手段では、「ガラス破り」が最も多く6割以上を占め、次いで「無締まり(「無施錠」ともいいます)」となっています。防犯対策を強化する以前に、戸締りを徹底することがとても大切といえるでしょう。(グラフ1)

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マンションにおける傾向はどうでしょうか。中高層住宅(4階建て以上)を対象としたデータを見ると、こちらも「ガラス破り」が最も多いのです。また、管理人や監視カメラ、オートロックといった防犯対策に油断しているのか、「無締まり」や「合い鍵使用」が多いことにも注目です。(グラフ2)

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また、データには出てきませんが、最近では「バンピング」という手口も出てきています。「バンピング」とは、「バンプキー」と呼ばれる特殊なカギを用いて、錠の内部のピンを振動によって動かし、ピンが浮いた瞬間にカギを回転させて解錠します。この手口は、「ピンシリンダー錠」を対象としたもので、そのほかのカギの場合は、解錠することはできません。

窓や玄関ドアの「カギ」を強化する方法

泥棒は、侵入に時間がかかると諦める傾向にあります。そこで、対策としてはどうすればいいか考えてみましょう。

<窓の対策>
多くのサッシについているクレセント錠は、窓と窓の隙間をなくす締まり金具としての役割の方が強く、錠としての防犯効果は期待できません。手軽にできる対策として、次の2つをセットですることをオススメします。

(1)防犯フィルムを貼る
窓ガラスに、市販されているシート状の防犯フィルムを貼れば、万が一ガラスが割られても強靭なフィルムが貫通を防いでくれるため容易には侵入できません。クレセント錠の周りだけではなく、できればガラス一面に貼ると良いでしょう。

(2)補助錠を取り付ける
ガラスが破壊できれば、クレセント錠はすぐに回されてしまいます。そこで、サッシの上部に補助錠を取り付ければ、窓が開きづらくなります。

<ドアの対策>

(1)1ドア2ロックが基本
ドアに2つ以上の錠前を取り付けることを「1ドア2ロック」といいます。 錠を2つ取り付けていれば、侵入するのに時間がかかり、泥棒があきらめる確率が高くなります。

(2)ピッキングに強いカギに交換する
数年前に被害が急増した「ピッキング」に弱いとされる「ディスクシリンダー」は、世の中に何千万個も出回ったといわれています。ディスクシリンダーを使っているお宅は、すぐに交換したが方がよいでしょう。交換する場合は、ピッキング対策に強いとされる「ディンプルシリンダー」の採用をオススメします。賃貸住宅の場合は、大家さんに相談してみましょう。

サムターンカバーで防犯対策

(3)サムターン回しにはサムターンカバーをつける
サムターンカバーをつけましょう。カバーをつければサムターン部分を保護できるので安心です。

ただし、いくら防犯対策をしても、カギをかけ忘れて外出してしまうのはご法度です。「ちょっとゴミを出しに行くだけだから・・・」、「ポスト投函物を取りに行くだけだから・・・」という時も要注意です。特に「オートロックのマンションに住んでいるから安全」、とオートロックを過信してしまい、カギをかけない人も多いようです。ちょっとした油断が泥棒の侵入を許してしまいます。

新しい侵入手口が出てきては、防犯性能の高い錠が開発される、と防犯はいたちごっこの世界です。アンテナを張り巡らせて侵入手口や、犯罪情勢の情報を入手し、自分にできる防犯対策を取り入れていくことが安心への近道です。

また、セコムではホームセキュリティのご契約者様にご提供している生活支援サービス「セコム・ホームサービス」のメニューとして「カギの安全対策」を行っております。専門家がお客様に合ったカギの防犯対策をご提案します。ご相談・お見積もりは無料ですので、ぜひご利用ください。(「セコム・ホームサービス」の詳細及びサービス提供エリアについてはコチラ

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