防災・防火 2023年08月16日

第385回 女性のソロキャンプの防災

女性にも人気の「ソロキャンプ」ですが、災害のリスクがあることも忘れてはなりません。
台風や洪水、地震などが発生した場合、自宅で被災したときとは異なる対応が必要になります。
キャンプに行くなら、自然災害の知識や対処方法についても身につけておきましょう。

女性キャンパーも知っておくべき自然災害の心得

自然災害は、いつどこで起きるかわからないもの。
自然災害への備えも、キャンプの準備のひとつであることを意識しましょう。

特に「ソロキャンプ」なら頼れるのは自分だけ。
自分で自分の身を守れるよう、万全の準備をしてキャンプにのぞみましょう。

ソロキャンプに行く前の備え

キャンプでの防災対策も基本は同じですが、普段の生活圏ではなく、不慣れな土地の自然のなかで被災する可能性を念頭に対策を立てておきましょう。
また、家族には必ず行き先や旅程を知らせておきましょう。

□ハザードマップを確認する
キャンプ地にどのような災害リスクあるのかまず確認しましょう。
周辺のハザードマップは必ず確認してください。
災害発生時に避難する方角や「避難場所」を確認し、そこまでの経路や所要時間も調べておきましょう。

□天気予報を確認する
キャンプ地が山間や高原にある場合、天候が変わりやすいので注意が必要です。
現地の天気予報が晴れでも、川の上流で降った雨で増水することもあります。
数日前の天気を確認するとともに、出発直前、到着間際など時間単位の予報をこまめに確認しておくことが大切。

ひとつに頼らず、複数の天気予報をチェックしておくと良いでしょう。
台風や大雨の予報が出ているときはキャンプを見送るなど、細心の注意と慎重さが必要です。

□スマートフォンが使えるエリアを確認
災害時の情報収集や連絡手段として、スマートフォンは欠かせないアイテムです。
通信キャリア各社が、通信エリアや電波状況がわかる地図(サービスエリアマップ)を公開していますので、キャンプ地選びの参考にしましょう。
キャンプ場であれば、Wi-Fiを用意していることもあるので事前に確認してください。
通信環境の良し悪しもキャンプ地選びのポイントになると思います。

基本の防災対策にプラスして

□服装
いつでもすぐに避難できるよう、就寝時の服装も動きやすく露出が少ないものを用意しましょう。避難中のケガ防止になります。
被災後、しばらく帰宅できない可能性も考慮しておきましょう。

□食料品
災害発生時には、現地で食料や飲み物を調達できなくなる可能性があります。
自宅から持参可能なものは準備しておきましょう。

□スマートフォン関連
被災すれば充電は難しくなります。
モバイルバッテリーを用意しておきましょう。
安定した通信状態を保つためにはポケットWi-Fiも役立ちますが、対応エリアについては事前に把握する必要があります。

□その他の予備アイテム
自宅の備蓄品や非常用持ち出し袋に入れている、自分にとっての必需品も忘れずに用意しましょう。
生理用品、常備薬、眼鏡などはもしものときになくては困るものです。
忘れずに携行しましょう。

ソロキャンプ現地での防災対策

キャンプ地では防災意識を忘れないこと。
自然災害に備えた行動が身を守ることにつながります。

□テントの設営場所は防災目線で
大雨や増水でテントが浸水したり、突風で飛ばされたりする危険性を考慮しましょう。
なるべく安全を確保できそうな設営場所を選んでください。
また樹木は腐食すると突然倒れてくることがあります。
木に近すぎる場所にテントを張るのは避けたほうが良いでしょう。

□スマートフォンの電波状況を確認
炊事場やトイレなど、頻繁に利用する場所でスマートフォンの電波がつながるか確かめてください。
行動範囲内の電波状況把握しておくと良いでしょう。

□整理整頓
避難時にスムーズに行動できるよう、自分の荷物はいつもきちんと整理しておくこと。
使い終わったものはすぐに片付ける、貴重品はいつも身に着けておくことなどを心がけてください。

□決して無理はしない
自然のなかでは、いち早く異変のサインに気づくことが身を守ります。
雲行きが怪しい、地鳴りがする、がけや斜面から水が噴き出すなど、いつもとは違う状況に気づいたときは、無理は禁物。
帰宅することも選択肢に入れ、早めに次の行動を決断しましょう。

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安心してソロキャンプを楽しむためには、万が一のことを考えてしっかり準備することが大切です。

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