防災・防火 2023年03月01日

第374回 女性が知っておきたい「停電への備え」

停電は、地震、台風、豪雨などの自然災害発生時にだけ起きるものとは限りません。漏電、電線の事故、電力供給の障害など、さまざまな原因で停電は発生します。
もしも急に、電気が使えなくなったら......?
いざというときに慌てないよう、どう行動すべきか、何を確認すべきか、知っておきたいですね。
今回は、女性に知っておいてほしい停電への備えや対処方法をまとめます。

2023.03.01更新

停電は、地震、台風、豪雨などの自然災害発生時にだけ起きるものとは限りません。漏電、電線の事故、電力供給の障害など、さまざまな原因で停電は発生します。
もしも急に、電気が使えなくなったら......?
いざというときに慌てないよう、どう行動すべきか、何を確認すべきか、知っておきたいですね。
今回は、女性に知っておいてほしい停電への備えや対処方法をまとめます。

突然の停電!そのときどうすれば?

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停電が起きて、突然照明やテレビなどが消えたら、誰もが驚くもの。
ひとり暮らしの女性なら、自分で確認や対応をおこなうことになります。
まずは落ち着いて、一部の電気が使えないのか、家中すべての電気が使えなくなっているのかを確認しましょう。

<家のなかの一部の電気が使えない場合>
・まずはブレーカーをチェック。
「OFF(切)」になっているブレーカーがあったら「ON(入)」に戻して復旧させる。
(ドライヤーやエアコンなど、消費電力が大きい家電の使いすぎが原因の場合、それらをOFFにすれば復旧します)
・ブレーカーをONにしても再び切れてしまう場合は、漏電の可能性があるため、電気工事店などに連絡する。
・焦げ臭い、異音がするなど不安を感じた場合も、ブレーカーの操作はせず、問い合わせを。

<家中のすべての電気が使えない場合>
・近隣の家の電気も使えない状態なのかどうかを、外を見るなどして確かめる。
・住んでいる地域の電力会社(一般送配電事業者)のホームページをチェック。
・停電地域、発生日時、復旧状況などを確認する。

ただし、停電直後は情報が掲載されていない場合があるので、停電発生後20~30分ほど時間を置いて確認を。地域一帯が停電している場合、復旧は電力会社に任せることになります。

ブレーカーの復旧方法については、電気事業者のホームページなどに掲載されています。
自宅のブレーカーの場所を確認し、実際に見ながら手順をイメージしておくと良いでしょう。

【ワンポイント!自然災害発生時の注意点】
災害における停電中に避難する際は、必ずブレーカーを落とすこと。
浸水や地震被害を受けて電気機器に異常が発生した場合、不在中に通電すると漏電などで火災を引き起こすケースがあるためです。

停電に備えて準備しておきたい防災グッズ

内閣府の「防災世論調査」によると、停電時に作動する足元灯や懐中電灯などを準備していると回答した世帯は、約43%。
半分以上の世帯で「停電時の備え」が不十分だということです。

停電で困るのは、照明だけではありません。
電気が全く使えない状況を想像して防災グッズを用意しておきましょう。

<停電時の備えとして用意したいもの>
・懐中電灯と予備電池(懐中電灯は部屋ごとに用意しておくとより安心)
・飲料水(1日ひとり3リットルが目安)
・食料(1週間分の備蓄が望ましい。電子レンジでの調理や冷蔵庫での保存が不要な缶詰やレトルト食品など)
・非常用トイレ
・スマートフォン用モバイルバッテリー
・手回しラジオ
・熱中症対策グッズ、防寒具など

大規模災害ともなれば、長期にわたって停電する可能性もあります。
家電品はほぼ機能しませんし、スマートフォンの充電やパソコンの電源を取ることもできなくなります。非常事態をイメージして、「なくては困るもの」を準備しておきましょう。

また、停電の備えとして盲点になりやすいのが水回り。
集合住宅では停電でくみ上げポンプが停止し、水道やトイレが使えなくなることもあります。
断水に備えて、飲料水や非常用トイレの準備を忘れないようにしてください。
台風のように被害が予測できる場合は、お風呂の浴槽に水をためておく、ポリタンクに水を用意しておくなどの備えをしておくのがおすすめです。

さらに停電時、エアコンなどの冷暖房器具が使えません。
熱中症対策や防寒対策も念頭に準備しておきましょう。

停電時に欠かせない「スマホの節電」

スマートフォンは、停電時に情報収集する道具として、非常に重要な役割を果たします。
充電用のモバイルバッテリーを用意しておくのはもちろんですが、いざという時のスマートフォン本体の節電対策も覚えておきたいですね。
スマートフォンの電池が減るスピードを少しでも緩和するためには、次のようなことが効果的です。

<スマホの節電対策の例>
・省エネモード(低電力モード)に切り替える
・画面の明るさ設定を「暗め」に
・Wi-Fi、Bluetooth、GPSをオフにする
・アプリを起動したままにしない(使っていないアプリは終了する)

* * * * * * * * *

停電が発生すると、エレベーターも使えなくなります。
マンションなどの集合住宅に住んでいるひとり暮らしの女性は、避難経路や避難方法を知っておくことも必要です。管理会社などに確認してみてください。

「電力ひっ迫」がたびたび話題になる昨今。
深刻な電力不足が続けば、急な停電や、地域ごとに計画停電がおこなわれる可能性があります。
特にひとり暮らしの女性は、停電で不安になったり、パニックを起こしたりしないよう、停電をイメージしながら十分な準備をしておきたいですね。

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