SECOM Nurse's eye

子ども・若い世代でもなる?熱中症とは

2025.07.28

近年では、気温が高い期間も長くなり、早いと5月から熱中症で救急搬送される方が増えています。
搬送される半数は高齢者の方ですが、全世代の方に熱中症のリスクがあります。

目次

子ども・若い世代も熱中症に
なりやすい!

昨年の熱中症搬送者(97,578人)のうち、乳幼児から成人の熱中症発症者は41,612人全体の約4割です
なぜ年齢が若い方でもなってしまうのかという理由は、年齢や生活環境によってさまざまです。

乳幼児:体温調節機能が未熟、高さが低く(身長・ベビーカー)地面からの熱の影響を受けやすい
学童・中高生:通学、体育や部活中、野外活動
成人:高温多湿環境での作業や活動、調理中

熱中症の原因は?

熱中症を引き起こす原因は、主に3つに分けられます。

①環境要因
 室温や湿度の高さ、風が弱い、日差しが強い、急に暑くなった日、閉め切った屋内、冷房器具の不使用
②身体的要因
 乳幼児・高齢者・肥満、低栄養、脱水状態、基礎疾患を持つ方、体調不良(二日酔い・寝不足・風邪気味など)
➂行動要因
 長時間の屋外作業、激しい運動、慣れない運動、水分補給ができない状況

熱中症が悪化すると、40℃以上の高熱・意識障害・けいれんなどの危険な症状が起こることがあります。
そのため、早めの対処が重要となります。初期症状については、こちらをご覧ください。

熱中症の4割は室内で起きている!
『室内熱中症』

消防庁によると、熱中症の約4割が室内で発生すると言われています。
熱中症になりやすい、室内の場所やシーンをご紹介します。

  • キッチン
    コンロの火を使って調理をすると、熱と蒸気による湿気が発生し、高温多湿となる。
  • リビング
    部屋が広いと室温・湿度を均一に保てず、エアコンの設定温度と異なる部分も出てくる。
  • 浴室・脱衣所・洗面所・廊下・トイレ
    窓が少なくエアコンが設置されていないことが多いため、室温が上がりやすい。
  • 子ども部屋・高齢者の居室
    子どもは体温が上昇しやすく、高齢者は暑さを感じにくい傾向がある。
  • 寝室
    夜になっても室温があまり下がらない場合もあり、冷房機器を使用し室温を適切に保つことが必要。
  • ベランダ
    洗濯物を干したり植物の世話のため、涼しい室内と同じ服装で外で長時間作業すると、急な気温差で熱中症になる確率が高まる。
  • 入浴・睡眠時
    大量の水分が失われやすいタイミングであり、脱水症状を招きやすい。

熱中症にならないために、
できること

  • 熱中症警戒アラート発表中 の無理な外出は避ける
  • 日中の外出は日陰を選んで歩く。日傘・帽子も活用。
  • 昼夜問わずエアコン・扇風機の使用 (室温28℃以下/湿度50~60%目安)
  • 部屋の温度・湿度の確認 (温度・湿度計の設置)
  • こまめな水分・塩分補給 (※年齢によって、1日必要水分量は異なります)
  • 冷却グッズの活用
  • 涼しい服装を心がける
  • 屋外では必要に応じてマスクを外す
  • 適度な運動習慣を身につける
  • 十分な睡眠をとる

熱中症は予防できる症状です。日頃から対策を行いましょう!
詳しく知りたい場合は、「ほっと健康ライン」へお問い合わせください。

参考:
厚生労働省>熱中症予防のための情報・資料サイト/職場における熱中症予防情報/熱中症診療ガイドライン2024
環境省>熱中症予防情報サイト
総務省消防庁>熱中症情報 「令和6年(5~9月)の熱中症による救急搬送状況」
日本気象協会「熱中症ゼロへ」>熱中症の症状/熱中症のメカニズム/こんな人は特に注意!/原因・環境や暑さ指数

この記事は
いかがでしたか?

最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさまのご意見が、今後の記事作りにとても大切です。
以下の項目から当てはまるものをお選びいただけますと幸いです。

アンケートのご回答
ありがとうございます。

みなさまからいただいたご意見は、
今後の記事制作やサービス全般の改善に積極的に取り入れ、
より豊富で有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。