
高齢の親を熱中症から
守るには?
2025.05.12
年々平均気温が高くなり、熱中症による救急搬送患者が大きく増加しています。
実は熱中症は、真夏の盛りだけではなく、暑さが始まったばかりのこの時期もなりやすいことはご存じでしょうか。
目次
5月に熱中症!?
多くの方は真夏の炎天下で運動をしていると、熱中症になるイメージが強いかと思います。
しかし、5月でも夏日になることがあり、体がまだ暑さに慣れていないため、熱中症になりやすいのです。また、外出していなくても、室内の環境によっては熱中症になる可能性もあります。

熱中症の予防策
暑さに慣れるために、
- 運動やストレッチするなど適度に汗をかくこと
- 水分補給も忘れずに行うこと
が大切です。
特にお子様や高齢者は体の水分バランスが崩れやすく、熱中症になりやすいので注意が必要です。なお、持病をお持ちの方は、運動や水分摂取について医師の指示を必要とする場合もあります。かかりつけ医にご相談してみてください。
熱中症を疑う初期症状は?

熱中症はさまざまな症状として現れるので、夏季の体調不良は熱中症を疑う必要があります。
急激に悪化しやすく、自宅で体を冷やしたり水分補給をするだけでは十分ではないこともありますので、予防、早めの処置、受診が重要です。
高齢者の水分補給のコツ
高齢者の必要水分量は、「1日1.2Lを目安」と言われています。
しかし、
- トイレが近くなるから・・・
- 喉が渇かないから
という理由で水分を控えてしまう傾向が。
水分摂取は、体温調節をして熱中症を予防するほかに、老廃物を排出し脳や脊髄、関節・筋肉など体のさまざまな組織の働きを助けます。腸に水分がいきわたることで便を柔らかくして出しやすくなるなど、良いことばかりです。
脱水にならないために、味噌汁やゼリーなど食事から水分摂取する(※)こともできるので、食事の内容やタイミングを工夫しながら必要な水分補給を心がけていましょう。
- ※食事を含む1日必要水分量は2~2.5Lが目安です
水分摂取量を"見える化”し、目標をわかりやすくすることをおススメします。
- いつも使っているコップで何杯飲めばよいか ”見える化”
- 目盛りのついたコップを使用して水分量を測り ”見える化”
- ペットボトル複数本で小分けし、「午前中」・「夕飯前まで」・「就寝前まで」と、
1日摂取する水分量の目安を ”見える化” - 数時間おきにアラームをかけて、アラームが鳴ったら飲む習慣をつくる
水分とは、水や麦茶が適切といわれています。
持病をお持ちの方は、1日の水分摂取量や食事に制限がかかる場合があります。
実践前に必ずかかりつけ医に相談してください。
昨年熱中症の救急搬送患者は10万人弱おり、過去最多でした。
熱中症は予防できるものです。今から対策をしていきましょう。
「ほっと健康ライン」では、毎年熱中症の相談を多く受け付けています。離れて暮らす親御さんを見守るための「いつでもみまもり」アプリからも、親御さんの健康相談を電話できます。
熱中症について、予防法など詳しく知りたい方は、お電話ください。
参考・引用
厚生労働省
総務省消防庁
一般財団法人日本気象協会