地域コミュニティとの共生

セコム(株) 企画部担当部長
岡本昭彦


セコムは全国に約2,800カ所、業界最大数の緊急発進拠点を擁し、それぞれの地域社会の一員として事業活動を行っています。
それぞれの地域で働く社員は、「セコムの事業と運営の憲法」に定められた、“社業を通じての社会への貢献”の理念や、“「安全・安心」の提供に従事する者として、高い倫理感が求められる”といった考え方を共有した仲間です。
地域社会との良好な関係性を築くため、セコムでは現在、以下の5つの分野で地域貢献活動を推進しています。
- 1. 防犯意識の啓発活動
- 2. 次世代育成活動
- 3. 災害支援活動
- 4. スポーツ支援活動
- 5. 地域コミュニティ活動
2004年の「セコムAEDパッケージサービス」販売開始から応急手当に関する社員のスキル向上にも努めており、お客様への緊急対処やAED講習といった事業活動のシーンだけでなく、勤務時間外に遭遇した多くの人命救助活動で活かされています。
また、セコムでは、地域防災の要となる消防団活動に積極的に参加することを社員に推奨しています。私も消防団で活動しています。50歳を過ぎての入団でしたが、かつて警備員として培ったスピリッツと通じる部分が多く、災害活動や、傷病者へのAEDを用いた人命救助でも冷静沈着に対応できました。また消防操法大会では指揮者として所属分団を優勝に導くなど、消防団員としてアクティブに活動しています。
消防団活動では、仕事では得られない、地域社会からのフィードバックもあり、今後はセコムの事業を通じた地域社会への貢献につなげていきたいと考えています。
一方で、新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業と地域社会との関わりについても再考が必要になっています。セコムは、お客様のご要請や異常信号に対して、いち早く臨場することを使命としていますが、災害支援では、県外からの人的対応を控える要望が出ているほか、子ども安全教室を中心とした地域コミュニティ活動は、開催自体を自粛せざるを得ない状況です。
今後、行政や地域のNPOとの連携を深め、セコムの情報系のサービスも取り入れた新たな災害支援の在り方を考え、地域コミュニティ活動ではウェブなどのメディアの活用により、非対面でのプログラム提供を検討し、“新常態”における地域社会への貢献を模索していきたいと考えています。