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地球温暖化防止への取り組み

地球温暖化に関わる中長期目標と実績

地球温暖化は、強大な台風や集中的な豪雨、異常な熱波、海面上昇などの気候変動を招き、農作物への被害、生態系への影響などにより、社会全体の持続的な発展を脅かす恐れがあります。このためセコムは、2008年からCO2排出の削減をKPIとして地球温暖化防止に取り組んできました。

中長期目標の策定

2016年に、世界196の国と地域が合意した「パリ協定」が発効し、日本でも「地球温暖化対策計画」が閣議決定されたことを踏まえ、2020年に向けたこれまでの削減目標に加えて、SBT(科学的な根拠に基づいた温室効果ガス削減目標)を考慮した新たな2030年の中期目標をセキュリティ事業グループで策定しました。

さらに、長期的な“脱炭素社会”の実現に向けて、セコムグループ全体で温室効果ガスの大幅削減を目指します。

短期目標(従来の削減目標):2020年度まで、CO<sub>2</sub>>排出を、毎年1.5%継続的に削減する。中期目標:2030年度の温室効果ガス排出を、 2013年度比で35%削減する。長期的にめざす姿:2050年に向けて温室効果ガス排出の80%削減をめざす

中長期目標と実績

2017年度の車両とオフィスの地球温暖化防止活動による環境保全効果は、384トンでした。温室効果ガスの排出量は、対前年比5.8%削減の76,750トンでした(基準年比5.1%削減)。

温室効果ガス排出量は、毎年報告年度のCO2排出係数を用いて算出

CO2排出原単位

事業活動とエネルギー起源CO2排出量の効率性を示す指標として、「売上高あたりのCO2排出量(排出原単位)」を算出しています。

2017年度は、売上高百万円あたりのCO2排出量が、前年度の0.174トンから0.161トンに減少し、CO2排出原単位は7.5%改善しました。

売上高あたりのCO2排出量の推移

バリューチェーンにおける温室効果ガスの排出削減

GHG(温室効果ガス)の排出量は、GHGプロトコルという世界的に認められた算定ガイドラインによると、「スコープ1、2、3」に区分され、排出量の範囲を示します。

セコムは、2013年度から主要サプライヤー各社にセコム向けの商品・サービスに関するエネルギー投入量、温室効果ガス排出量と水使用量の算定を依頼し、バリューチェーン全体における地球環境保全に取り組んでいます。

当初は数社のみの回答でしたが、地球温暖化防止活動の協業への理解が進むにつれて、年々算定に参加いただく会社数が増え、2017年度は購入金額ベースで約74.1%を占めるサプライヤー各社から報告いただいています。

バリューチェーンにおける温室効果ガス排出量(セキュリティ事業グループ)

TCFD提言への対応

2017年6月に、世界主要25カ国の財務省、金融規制当局、中央銀行が参加メンバーになっている国際機関、金融安定理事会(FSB)の気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、気候変動関連の財務情報開示に関する最終報告書を公表しました。

TCFDの提言では、気候変動に関する企業の各種の取り組みがいずれは最終的に財務情報に顕現化してくるという考え方のもと、各社の気候変動についての経営陣の認識や実際の施策などを開示することを求めており、今後世界的な環境関連情報開示のデファクトスタンダードになると考えられています。

セコムは、これまでも、そしてこれからも「あらゆる不安のない社会の実現」を社会的使命として担っていくこととしており、パリ協定が目指す“脱炭素社会”への移行についても、グループ全体で的確に対応するとともに、同時にその移行に貢献することが必要であると認識しています。

リスク評価のプロセス

セコムのリスク管理態勢は、リスク管理が当社の事業そのものであるとの認識のもと、日々の事業活動に組み込まれています。例えば、気候変動に伴う大規模自然災害が発生した場合、お客様に安定的なサービスを提供する業務体制へのインパクトや、セコム自体が被災した場合のダメージをどのように極小化していくかなどについて、代表取締役社長の統括のもとで、ビジネスリスクの特定と評価、今後取り組んでいくべき課題などについて、全社的なリスク調査をベースに絶えず洗い出しを行い、取締役等にも報告し、検討を深めています。

物理的リスク、移行リスクのマネジメント

具体的には、地球温暖化に伴う豪雨、落雷、洪水、雪害などの大規模災害により長期停電が発生する可能性が考えられますが、全国のコントロールセンターに設置してあるUPS(無停電電源装置)の機能度や別途に非常用発電装置を設置することの要否、さらには地域間のバックアップ体制の強化の必要性などが検討され、取締役会にも報告が行われています。

また、近年、気候変動問題についての社会やお客様の関心が高まっていく中にあって、セコムのお取引先を含むバリューチェーン全体で、環境課題への対応と情報開示がしっかりと行われるように取り組むとともに、セコム自身がこの課題に対応することでお取引先のバリューチェーンにしっかりと組み込んでいただけるように努めています。

ビジネス機会

近年、気候変動に起因する異常気象・自然災害の発生頻度が増加する傾向にあり、お客様のBCP対策へのニーズが高まっています。防災も含めた「安全・安心」に取り組むセコムとしては、お客様の声をもとに、具体的なサービス・商品の企画・開発を行っています。

台風・洪水等の自然災害、テロや広域災害などの発生時に社員の状況を迅速に把握し早期の業務再開をサポートする「セコム安否確認サービス」の提供、災害発生から24時間以内の対策に焦点を当てた初動マニュアルの作成を支援する「初動マニュアル作成支援サービス」、自治体の災害情報に加えてセコム独自の災害関連情報を収集・分析して情報配信する「リアルタイム災害情報サービス」や、防災備蓄品の在庫を管理し、期限切れが近いことをお知らせする「防災グッズ管理サービス」など、セコムグループの情報分析・情報管理基盤を活かしたBCP関連の新たなサービス・商品の提供を開始しています。

地球温暖化防止活動(クルマのエコ)

セコムの主要事業であるセキュリティ事業では、車両燃料に起因するCO2と大気汚染物質の削減にむけて、さまざまな取り組みを進めています。

クルマのエコへの取り組み

セキュリティ事業では、緊急対処をはじめ、現金護送、技術・工事対応、営業活動などいろいろな場面で数多くの車両を使用しており、排出されるCO2排出量は全体のおよそ半分を占めています。そのためセコムでは、車両燃料に起因する二酸化炭素(CO2)と排出ガス(NOx/PM)の削減は環境保全活動の重要課題と考え、ハード面とソフト面の両面からさまざまな取り組みを行っています。

2017年度CO2排出量の内訳

セキュリティ事業における2020年目標

セキュリティ事業における最大排出源である車両燃料に起因するCO2排出削減のため、2008年に「2013年までにすべての業務用車両を環境対策車*1にする」との目標を立てました。

ハード面とソフト面の両方から取り組んだ結果、2014年3月末には全車両の99.5%がハイブリッド車・電気自動車を含む環境対策車となり、温室効果ガスの排出量は大幅に減少しました。この成果を踏まえ、「2020年度末までに、セコムグループのすべての四輪車両を『低燃費車*2』にする」という新たな目標を立て、継続的に車両燃料によるCO2の排出削減に取り組んでおり、グループ全体の車両台数は増加していますが、CO2排出量は減少しています。

2017年度は車両代替により、ハイブリッド車82台を含む496台が新たに低燃費車となり、その結果、セコムグループの低燃費車導入率は対前年比5.4%増の80.1%となりました。

2020年度末までの目標達成にむけて、引き続き低燃費車の導入を推進します。

  1. セコムの「環境対策車」とは、国が策定した「低公害車開発普及アクションプラン」に該当する低公害車のうち、実用段階にある低公害車および同等の性能を有した車両のことです。
  2. セコムの「低燃費車」とは、「平成27年度燃費基準」「平成32年度燃費基準」のいずれかと、「平成17年排出ガス基準-75%」を共に達成した、低燃費・低排出ガス車両のことです。

車両燃料使用量(セキュリティ事業グループ)

低燃費車導入率(セコムグループ)

セコムの低燃費車

ハード面の取り組み

「低燃費車」の選定

車両を用途や走行距離、特殊装備の有無などにより20タイプに分類。タイプごとに環境性能や走行性能から車種を絞り、「低燃費車」の中から最も排出ガスが少なく環境に優しい車を選定しています。燃費が良い場合でも排出ガスが多めの車は除外するなど、1台ごとに判断して最適な車両を選定しています。

「クリーンディーゼル車」を積極的に導入

クリーンディーゼル車とは、走行時の大気汚染物質の排出を大幅に削減し、厳格な基準である「平成22年排出ガス規制」をクリアした環境負荷の小さい車です。燃料となる軽油は、ガソリンに比べて安価なうえ、燃焼時のCO2排出量はガソリンよりも約18%少ないことから、CO2排出削減にも寄与します。

東日本大震災後、被災地をはじめ広範な地域でガソリン供給不足が起きましたが、軽油は比較的入手が容易であったと言われ、資格がなくとも一定量の運搬・保管が認められています。

これらからセコムはBCP対策として、「クリーンディーゼル車」の導入を進めています。

ソフト面の取り組み

「エコ安全ドライブ」の徹底

省エネ運転と安全運転を兼ね備えた「エコ安全ドライブ」を実践し、お客様への迅速な対応と地球温暖化防止に努めています。

「エコ安全ドライブ」を実践するための教育・啓発活動は、マニュアルの配布やポスターの掲示にとどまらず、全国のすべての事業所でセキュリティ・ドライビング・トレーナーによる実地指導を行い、重点事業所には本社担当部門のスタッフが直接訪問し、添乗指導をしています。

また、地域ごとに集合教育も実施しており、多くの研修受講者に、セキュリティ・ドライビング・トレーナー、管理者、本社担当部門スタッフによる添乗指導をしています。

マンツーマンでエコロジーと安全につながる運転操作を一つ一つ説明し、本人が「エコ安全ドライブ」を十分に理解して納得するまで徹底して繰り返すことにより、安全面・省エネ面で成果を上げています。

省エネ運転と安全運転を兼ね備えた「エコ安全ドライブ」の研修

「エコ安全ドライブ」のポスター

安全運転の啓発活動

お客様の安全はもちろん、自分・家族・会社を守るために、安全運転の実践はセコムにとって最重要事項の一つです。

社内のイントラネット上には、車両に関するサイトがあり、安全運転の基本マニュアル、道路交通法の理解をはじめ、「低燃費車」の導入状況や事業所の燃費向上実績など、車両に関するさまざまな情報を掲示し、社員への啓発を行っています。

「エコ安全ドライブコンテスト」の実施

国土交通省、経済産業省、警察庁ならびに環境省が連携してエコドライブの普及促進を図る11月の「エコドライブ推進月間」に合わせ、全国の事業所を対象に「エコ安全ドライブコンテスト」を開催しています。

運転に携わる全社員がコンテストに参加し、事業所部門と車両部門で、「エコ安全ドライブ7項目」を実践するとともに安全で丁寧なエコ運転による燃費向上率を競い合います。運転業務を通して、地球温暖化の原因となるCO2の排出削減を考える機会とすることも、コンテストの目的の一つです。

地球温暖化防止活動(オフィスのエコ)

セコムでは、省エネ機器の積極的な導入と全社的な節電・省エネ活動に取り組んでいます。

オフィスのエコへの取り組み

CO2排出量のおよそ半分を占めるオフィスの電力使用量を削減するために「エコロジーとエコノミーを両立する最適な省エネ機器の積極的導入(ハード面)」と「全社的な節電・省エネ活動(ソフト面)」の両面から環境保全活動に取り組んでいます。

ハード面の取り組み

省エネ機器の導入事例をご紹介します。

LED照明への切り替え

LED照明が現在ほど一般的ではなかったときから導入を検討し、省エネ性能や電波ノイズ、安全性能をセコムの技術部門で独自に検査し、テストに合格した機種のみを導入しています。蛍光灯のLED照明化により電力使用量を平均60%削減するとともに、節電のために行っていた蛍光灯の間引きの見直しにより職場環境も改善しています。

LED照明化されたオフィス

高効率空調機器への切り替え

空調機器を高効率型に切り替えることで、エネルギー効率がアップし、電力使用量を1台当たり平均40%削減しています。また、きめ細かい温度設定変更にも対応できるため、快適な職場環境の維持が可能になりました。

複合機の導入

コピー機、スキャナー、プリンター、FAX、の4つの機能を1台に集約した複合機の全社的な導入により、省スペース化を図るとともに待機時や使用時の電力使用量を1台当たり平均35%削減しています。

1台で4つの機能を持つ複合機を導入

デスクトップPCのシンクライアント端末化

デスクトップPCを、サーバー側でデータとメモリーを一括管理するシンクライアント端末に切り替えることで、情報管理の強化とともに、サーバーと端末で使用する電力使用量を1台当たり約60%削減しています。

セコムの「セキュアデータセンター」

ソフト面の取り組み

エネルギー使用量を正確に把握して「見える化」する、独自のシステムを構築し、オフィスのエコ活動の基盤としています。また、社員一人ひとりが、地球市民として自ら行動することに重点をおき、さまざまな施策と啓発活動を行っています。

全国の環境推進委員会によるオフィスの節電・省エネの取り組み

全国28カ所に設置した「環境推進委員会」のもと、大規模なオフィスでは建物や設備に応じた最適なエネルギー使用を行うための「省エネ活動手引書」、中小規模のオフィスでは空調・照明の「節電・省エネガイドライン」に基づき、全社で節電・省エネ活動に取り組んでいます。

環境保全推進システムにより毎月エネルギー使用量の動向を把握し、前年同月や前月に比べて大幅な増減が発生した事業所においては、必ず原因を確認し必要な是正措置を取っています。

「節電・省エネガイドライン」

夏季・冬季の「節電・省エネ」チェック

電気の使用が増える夏季・冬季の前には、環境推進委員長のマネジメントのもと、全事業所で「省エネ・節電ガイドライン」に基づいた節電・省エネ活動が基本通り確実に行われているかを、チェックシートに基づき一斉点検しています。気候が厳しくなる前に点検を行うことで、オフィスの節電・省エネと快適・効率的な執務環境の両立を図っています。

社員への啓発活動

社内イントラネット上に、環境について情報発信を行うポータルサイト「SECOMのECO」を開設し、社員の環境意識の向上、啓発の場としています。

エコタ博士とフータ君といったキャラクターによる環境問題の解説、社員のエコライフの促進とエコチーム活動、エコピープル(eco検定合格者)の発表など、さまざまな工夫をこらし、社内の環境コミュニケーションに努めています。

社員に情報発信を行うポータルサイト「SECOMのECO」

「オフィスのエコ」の成果

「オフィスのエコ」活動による効果で、セキュリティ事業の電力使用量は、410MWh削減しました。しかし、それ以上にサービス拠点の新設と物流倉庫の拡充などの事業拡張のため、2016年度対比では1.1%の増加となりました。

電力使用量(セキュリティ事業グループ)

地球温暖化防止への取り組み。セコムのサステナビリティ実現への取り組みについて紹介しているページです。セコムは、経済面、環境面、社会面の活動を通じて、「企業と社会が共に持続的に発展することが重要である」という考え方を根底におき、創業以来、事業を通じて社会・環境課題の解決に努めています。