防犯・防災用語集

住宅用火災警報器 (じゅうたくようかさいけいほうき)

火災の発生を感知する住宅用火災センサーのこと。
住宅火災で逃げ遅れて亡くなる方が多いことから、逃げ遅れを減らすために消防法が改正されて、2006年6月1日から新築住宅への住宅用火災警報器の設置が義務づけられました。既築住宅についても、2011年5月31日を期限に各自治体が定めた実施日までに設置することを義務づけています。
アメリカでは、1970年代後半に住宅用火災警報器の設置が義務づけられたあと、住宅火災による死者数が約半分以下になるなど、大きな成果を上げています。
住宅用火災警報器には、煙感知式と熱感知式があり、電源は電池式とAC電源式があります。電池式はAC電源式に比べて配線がいらず、停電中でも火災の発生を感知できるという特長があります。

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住宅用火災警報器 煙式(光電式)/熱式(定温式)

ホーム火災センサー

消火器 (しょうかき)

人が操作して、火災の初期に消火を行うための消防用設備のこと。
消火器は、消火剤の種類によってさまざまなものがありますが、どれも消火剤の冷却効果や空気を遮断する窒息効果で消火します。
火災は、初期のうちに消火することが、最も大切です。消火器は初期消火に大きな威力を発揮するので、火災から大切な命や財産を守るために、消火器を設置するご家庭が増えています。

消火栓 (しょうかせん)

消火活動をする時に、水道の水を取り出すための栓のこと。この消火栓に消防用ホースを取りつけて、放水します。
消火栓には、市区町村が路上に設置したものと、建物の所有者が設置したものがあります。路上に設置した消火栓には地下式と地上式があり、建物に設置した消火栓には屋外消火栓と屋内消火栓があります。ビルの廊下などでよく見かけるのは、屋内消火栓です。建物の消火栓は、消防法により、設置する位置や数などが決められています。

自動火災報知設備 (じどうかさいほうちせつび)

火災による煙、熱、炎を、感知器が自動的に感知して、警報ベルなどで建物の中にいる人々に火災の発生を知らせる設備のこと。
自動火災報知設備は、受信機・発信器・中継器・表示灯・地区音響装置・感知器から構成されています。その仕組みは、火災が発生すると、感知器が熱や煙などを検知して、火災信号を受信機に送ります。受信機は警報を発して、火災が起こっている地区を表示します。
そして、警報ベルなどを鳴らして、建物の中にいる人々に火災の発生を知らせます。自動火災報知設備は、消防法と条例によって、一定面積以上の建物や雑居ビルなどの防火対象物に、設置が義務づけられています。

スプリンクラー

建物の天井などに取りつけて、火災を早期に検知し、自動的に水を噴射して消火する設備のこと。
多くのスプリンクラーは、水の出口であるスプリンクラーヘッドを覆っている部分が、火災の熱で溶けて、散水するようになっています。火災の場合、最も効果的なのがスプリンクラーによる消火で、建物の種類や規模により、消防法で設置が義務づけられています。2006年に発生した認知症高齢者グループホームの火災事故で消防法が改正され、2009年4月から自力避難が困難な人が入所する社会福祉施設に対して、275m²以上の防火耐火物に、スプリンクラー設備の設置が必要になりました。最近は、ご家庭用のスプリンクラーも、販売されています。

泡消火器 (あわしょうかき)

火災に向かって泡の消火剤を放射し、泡で覆うことによって酸素を遮断して、窒息消火させる消火器のこと。
容器は二重びんになっていて、外側の筒に重炭酸ナトリウムと気泡剤の水溶液が入っています。内側の筒には硫酸アルミニウム液が入っていて、使う時に消火器を転倒させます。すると、外側の筒と内側の筒の液がまざって、炭酸ガスを含んだ白い泡が発生し、その泡で消火することができます。一般の火災や油火災に適しています。

粉末消火器 (ふんまつしょうかき)

火災に向かって粉末消火剤を放射し、粉末消火剤の燃焼反応に対する抑制作用で消火する消火器のこと。
消火器には消火剤の種類によってさまざまなものがありますが、取り扱いやすさなどから、粉末消火器が多く用いられています。粉末消火器は、一瞬のうちに炎を抑えて消火できますが、浸透性がなく、燃えている木材などは再び燃え上がることがあるので、さらに水をかける必要があります。また、粉末の放射時間と放射距離が強化液消火器と比べて短いので、火元をよくねらって消火するようにします。

火災受信機 (かさいじゅしんき)

火災の発生を知らせる機器。
自動火災報知設備の心臓部とも言える機器で、建物の防災センターや中央管理室に設置されています。火災受信機は、火災が発生すると、感知器や発信器からの火災信号を受信して、警報を発し、火災が起こっている地区を表示します。そして、警報ベルなどを鳴らして、建物の中にいる人々に火災の発生を知らせます。

ガス系消火設備 (がすけいしょうかせつび)

ガス消火剤で消火する消火設備のこと。
水や泡などを用いた水系消火設備とは異なり、消火後の水による損害が少ないため、コンピュータールームや通信機械室、美術館、駐車場などで、幅広く利用されています。ガス系消火設備の消火剤は、ハロンや二酸化炭素が使われていましたが、ハロンはオゾン層を破壊し、二酸化炭素は窒息する危険があるため、現在はハロン代替消火剤が多く使われています。例えば、ハロゲン化物消火設備は、消火剤に含まれるフッ素、塩素、臭素などのハロゲン元素が持つ燃焼反応の抑制作用で消火します。オゾン破壊係数ゼロの人と地球にやさしい消火設備です。

ハロンガス

ガスを利用した消火設備に使われているガス消火剤のこと。
ハロンガスは、フロンと同じようにオゾン層を破壊するため、製造が中止になりました。そこで、ハロンガスの替わりになるものとして開発されたのが、HFC-23というガス消火剤です。HFC-23は、オゾン層を破壊しませんし、地球温暖化への影響もほとんどありません。HFC-23消火設備は、水による消火で部屋の中のものが濡れては困るようなところ、例えばコンピュータールームやデータ保管室などで、使われています。また、室内が水浸しにならなので、消火後の復旧も容易です。

ガス遮断器 (しゃだんき)

不活性ガス (SF6ガス) を吹き付けて、電流を開閉する時に発生するアーク放電を消滅させる遮断器のこと。
不活性ガスは、一般的に6フッ化硫黄ガスが用いられます。6フッ化硫黄ガスは、絶縁性が高く、熱伝導性も高いので、アーク放電で加熱した電極を素早く冷却することができます。消滅させる性能は、空気の約100倍と言われています。ガス遮断器の特徴は、構造や動作原理が簡単で、遮断性能が非常に優れおり、騒音が少ないところにあります。