防犯・防災用語集

防災頭巾 (ぼうさいずきん)

地震などの災害が発生した時に、頭部を保護するためにかぶる頭巾のこと。
地震で火災が発生した場合でも、防災頭巾を濡らしてかぶれば、頭部を守ることができます。防災頭巾は、防災バッグに入れておくとよいでしょう。ほかにも、防災バッグには、ヘルメット、懐中電灯、携帯ラジオ、救急セット、非常食、飲料水などを入れておきます。日頃から防災バッグを用意しておくと、いざという時に役立ちます。

防炎加工 (ぼうえんかこう)

ものが燃えにくくなるように加工すること。
防炎加工をした繊維は、ライターの火のような小さな炎に接しても簡単に燃え上がらず、着火しても燃え広がりにくいという特長があります。火災が発生した場合、延焼が拡大するのを抑えて被害を少なくするため、建物や劇場などのカーテンや緞帳などに防炎加工をした製品を使うことが、消防法で義務づけられています。
ご家庭で使われている防炎加工製品には、ふとん、毛布、カーテン、衣類などがあります。近年は、防炎加工をした難燃性のタオルも登場しており、これは通常のタオルとして使えますし、天ぷら火災などの初期消火や、災害が発生した場合に避難する時の頭巾代わりにも使えます。

不燃加工 (ふねんかこう)

不燃剤で木材の不燃処理をすること。
木材の内部まで不燃剤を浸透させる不燃加工をすることで、不燃木材にすることができます。不燃木材とは、通常の火災による熱が加えられた場合に燃焼しない不燃性能が、法令で定める基準を満たし、国土交通大臣の認定を受けた木材のことです。一定の時間燃焼しない、有害な煙やガスを発生しない、などが条件になります。
不燃木材は、燃焼しにくいので、火災から家族を守る効果が期待できます。また、シロアリや腐食に強いのも特長です。

初期消火 (しょきしょうか)

火災が発生した時、火が燃え広がる前に消火すること。
初期消火ができるのは、火がカーテンやふすまなどに燃え移って天井に火が届く前までで、出火してから2分間ぐらいと言われています。初期消火は、被害を最小限に食い止めることができるので、とても重要です。家庭で火災が発生した時、初期消火に有効なのが消火器です。一般的な消火器の使い方は、安全ピンを抜き、ホースの先端を火元に向け、レバーを強く握って掃くように消火します。
また、住宅火災の出火原因にコンロが多いことから、コンロ火災を防ぐ自動消火システムもあります。火災は、天井まで火が届いてしまうと急激に燃え広がり、自力で消火できなくなるので、すぐに避難して消防に通報します。

防災の日 (ぼうさいのひ)

1923年9月1日に発生した関東大震災にちなんで制定された、防災について考える日のこと。
9月1日は、関東大震災が発生した日であるとともに、暦の上では二百十日にあたり、台風シーズンを迎える時期です。そこで、地震や風水害に対する心がまえなどを啓発するために、9月1日が「防災の日」と制定されたのです。
防災の日を含む1週間は、防災週間として全国各地で防災訓練などが行われています。災害に対しては、日頃から万全の準備を整えておくことが重要です。ご家庭では、いざという時に備えて、防災用品を用意しておきましょう。また、非常食も用意しておくと、災害直後にとても役に立ちます。

全国火災予防運動 (ぜんこくかさいよぼううんどう)

1953年にスタートし、火災が発生しやすい春と秋に、火災予防の意識を高める運動が行われる期間のこと。「春の全国火災予防運動」として3月1日から7日までの1週間、秋は「秋季全国火災予防運動」として11月9日から15日までの1週間、毎年全国で一斉に行われています。
この全国火災予防運動の目的は、火災予防の意識を高めることで、火災の発生を防止し、火災による死傷事故や財産の損失を防ぐことにあります。消防庁では住宅火災による死者の発生を防止するために「いのちを守る10のポイント」を呼びかけています。
そのポイントは、「4つの習慣」として「寝たばこは、絶対にしない、させない」「ストーブの周りに燃えやすいものを置かない」「こんろを使うときは火のそばを離れない」。「6つの対策」として「火災の発生を防ぐために、ストーブやこんろ等は安全装置の付いた機器を使用する」「火災早期発見のために、住宅用火災警報器を定期的に点検し、10年を目安に交換する」「火災の拡大を防ぐために、部屋を整理整頓し、寝具、衣類及びカーテンは、防炎品を使用する」「火災を小さいうちに消すために、住宅用消火器等を設置し、使い方を確認しておく」「お年寄りや 身体の不自由な人は、避難経路と避難方法を常に確保し、備えておく」「防火防災訓練への参加、戸別訪問などにより、地域ぐるみの防火対策を行う」があります。
みなさんもこの10のポイントを実行して、火災による被害を防ぎましょう。