防犯・防災用語集

ピッキング

鍵穴にピッキングツールを差しこみ不正に解錠する侵入手口。細い針金の先に耳かきのような形状をした、鍵屋が使うための解錠ツールをピッキングツールと言い、これを泥棒が悪用したもの。2003年9月に「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」(通称ピッキング防止法)が施行されてからは、泥棒の侵入手口としては減少傾向にあります。ディスクシリンダー錠の中には、この手口に非常に弱いものもある。耐ピッキング性能の高い錠前に取り替えることが必要です。

サムターン回し (まわし)

鍵の横にドリルなどで穴を開けたり、ドアポケットなどのすき間を利用したりして、針金などの道具を差し込み、室内側のサムターン(鍵のつまみ)を回して解錠する手口のこと。
サムターン回しに対抗するには、サムターンのまわりをホームセンターなどで販売しているサムターンカバーで覆い、針金がサムターンに届かないようにします。また、専門家に依頼して、「サムターン回し」対策されたものに交換するのも有効です。対策されたものには、サムターンのかたちを丸くして手で握らないと回りにくくしてあるものや、押しながら回さないと回らないものなど、さまざまなタイプがあります。
対策されたものを取り付けると、穴から差し込めるような道具では容易にサムターン回しをすることができなくなります。

バンピング

バンプキーと呼ばれる特殊な加工をした鍵を鍵穴に入れて、錠の内部のピンを振動させて動かし、ピンが浮いた瞬間に鍵を回転させて解錠する手口のこと。
バンピングの対象になるのはピンシリンダー錠で、そのほかの鍵はバンピングで解錠することはできません。ピッキングのような熟練した技術や特殊な工具は必要なく、短時間で解錠されてしまいます。一つのバンプキーを作れば、同じタイプのシリンダー錠はすべて解錠できるので、同じシリンダー錠がついていることが多いマンションなどが、狙われる可能性があります。バンピングの被害にあわないためには、鍵穴にカバーをする、補助錠を取り付けてワンドアツーロックにする、テンキー式や指紋認証式など鍵穴のない鍵に交換するなどの方法があります。

カム送り解錠 (かむおくりかいじょう)

特殊な道具で錠シリンダーを迂回し、直接錠ケース内部のデッドボルトを作動させて解錠する空き巣の侵入手口のこと。別名「バイパス解錠」とも呼ばれています。
鍵穴の外周部のシリンダーカラーと呼ばれる部分を引っ張り、ドアとシリンダーのあいだにすき間ができると、そこから針金などを差し込んで操作します。カム送り解錠の対策としては、錠前製造業者が用意している対策部品を取り付けます。対策部品はメーカーによってさまざまものがあるので、該当する錠前製造業者の窓口に相談すると良いでしょう。すぐにできる対策としては、ワンドアツーロックにすると、空き巣は侵入に時間がかかるのを嫌うので、防犯に効果があります。

鍵 (かぎ)

錠の鍵穴部分に差し込んで、施開錠する道具のこと。
鍵は、ドアに取り付けている「」と区別すべきですが、一般的には鍵と錠をまとめて「鍵」と呼んでいます。英語で言うと、鍵は「Key」、錠は「Lock」になります。鍵にはさまざまな種類がありますが、防犯上の観点から見ると、防犯性能が高い鍵と低い鍵があります。

錠 (じょう)

鍵を差し込んで施開錠する設備具のこと。
ドアに取り付けているものが「錠」で、普段持ち歩くものは「鍵」ですが、一般的には錠と鍵をまとめて「鍵」と呼んでいます。英語で言うと、錠は「Lock」、鍵は「Key」になります。 錠にはさまざまな種類がありますが、防犯上の観点から見ると、防犯性能が高い錠と低い錠があります。

デッドボルト

かんぬきのことで、鍵やサムターン(室内側の鍵のつまみ)で施錠する時に飛び出る部分。
一般的には、玄関ドアなどの開き戸に付けられた錠の本体から飛び出る先端部分が四角い形のものを指します。鍵の操作によって、デッドボルトを出したり引っ込めたりすることができます。デッドボルトは、こじ開けなどの破壊に耐える強度があります。