防犯 2011年11月28日

第72回 【インタビュー】防犯意識が高い人は、どこが違う?“防犯女子の歩き方“

こんにちは。そろそろ忘年会のお話が出始めるころ。12月中旬になってしまうと、仕事がらみの予定で、なかなか自由な時間がないからと、女子会は、前倒しで開催されることも。それを見越してか、"女子会応援"などと銘打って、女性グループ向けの割引が用意されているうれしいレストラン情報なども目につきます。こんなうれしいサービスを見逃すわけにはいきませんよね。集まるメンバーに合わせたお店選びは、楽しい悩みです。

2011.11.28更新

年末は、忘年会などで帰宅時間が遅くなったりすることが多い時期ですね。チカンやひったくりが多くなる時期でもあるので、夜は特に気をつけて歩きたいもの。そこで今回は、セキュリティ営業のプロとして、閑静な住宅街からにぎわうオフィス街まで、いろいろな場所を歩くセコム(株)ホームマーケット営業本部の爲井清美担当課長とセコムショップ原宿のセキュリティアドバイザー藤川久美さんのお二人に、外出時の危険と対策についてお話を聞いてきました。

プロフィール
写真:(左)セコム(株)ホームマーケット営業本部担当課長 爲井清美 (右)セコム(株)セコムショップ原宿 セキュリティアドバイザー 藤川久美

セコム(株)ホームマーケット営業本部担当課長
爲井清美(左)

1993年8月、セコム(株)入社。ホームセキュリティを扱うセコムショップでセキュリティアドバイザー、店長、統轄店長として勤務。2011年4月からは、全国のセコムショップを管轄するホームマーケット営業本部で営業企画を担当。

セコム(株)セコムショップ原宿 セキュリティアドバイザー
藤川久美(右)

2006年4月、セコム(株)入社。セキュリティアドバイザーとしてご家庭へのホームセキュリティの営業、ご契約先のアフターフォローを中心に担当し、2008年4月からセコムショップ原宿に勤務。

セコムの"防犯女子"に聞く、外出時に気を付けていること

Q
お二人は、普段はどのようなお仕事をされているのでしょうか。
A
藤川:営業活動や、ホームセキュリティのお客様のアフターフォローで個人のお宅を訪問しています。朝から夕方まで外で活動していることが多く、特に閑静な住宅街を歩くことが多いです。

爲井:私は、約半年前までセコムショップのエリアマネージャーとして、アドバイザーの安全管理や、営業成績などを見ていました。アドバイザーの安全管理では、毎朝、実際に営業活動に出るアドバイザーの持ち物チェックなどを行っていました。防犯ブザーや「ココセコム」が、きちんと作動するかのチェックを行ってから出かけるように指導し、また、帰社予定時間などもきちんと申告させる習慣をつけていました。
このほかにも、定期的な電話確認、午後6時以降のアポイントは2名体制にするなど、会社で取り決めていることもあります。
セコムの
Q
誰がどこにいるのか、いつも確認できるようになっているのですね。実際に、営業活動に出ているときは、どのようなことに気を付けていらっしゃいますか?
A
藤川:まず、靴は歩きやすいものを選んでいます。何かあった時に走りやすい、逃げやすいものということで、フラットなパンプスを履いています。
また、ひったくり対策として、バッグは車道側には持たないようにしていますね。それに、チャックがついていて中身が見えないタイプを選び、大切な書類などはバッグインバッグにしまうようにしています。プライベート用のバッグにも同じ防犯対策をしています。
Q
お仕事中だけでなく、プライベートでも防犯対策に気を付けていらっしゃるようですが、怖い思いをしたことはありますか。
A
藤川:知らない人に突然声をかけられたことがあります。閑静な住宅街で、ちょっと怖かったので、そのときは「急いでいるので・・・」と言ってその場から逃げました。変にお話ししてしまうと、犯罪などに巻き込まれるかもしれないので、その方がいいと思います。
実際に、「周りに人がいない環境で不審者に声をかけられて、怖い思いをした」というお話をたくさん聞いているので、自分自身も普段から、気を引き締めています。

大切なのは、"意識改革"と"習慣化"

Q
夜間に帰宅することもあると思いますが、何か気を付けていることはありますか。
A
藤川:夜になると、知らない男性が後ろを歩いているだけでも、ちょっと怖い気がすることがありますよね。学生のときに、ヘッドフォンをしていて、気が付いたらすぐ後ろに男性がいて、ヒヤッとしたことがあります。それからは、ヘッドフォンで音楽を聞いたり、携帯電話など操作しながら歩いたりしないようにしています
最近は、歩きながらスマートフォンに夢中の人が増えていますが、これも周囲に注意を払うことができないので、避けてほしいですね。
爲井:遠回りになっても帰りのルートを変えるのも有効ですよ。チカンも下見しているので、同じ時間帯に同じ道を通ると狙われやすくなります。私は、帰宅が遅くなる場合は、帰り道が同じパターンにならないようにしています。なんとなく、"自分には起きないだろう"と思っている人が多いようですが、狙われないように対策をすることが大切です。
Q
確かに、「自分だけは大丈夫」と、根拠のない自信を持っている女性は多いと感じます。では、歩くときはどういったところに注意をすれば良いでしょうか。
A
爲井:本人の意識改革が一番大切です。誰でも狙われる可能性があるという認識を持ち、防犯ブザーを身に付ける、バッグは車道と反対側に持つなど、できることから防犯対策を取り入れてほしいですね。
写真:インタビュー

「意識改革が一番大切」と語る爲井清美課長(左)と、藤川久美さん(右)

Q
貴重品を毎日持ち歩いているわけですから、まずは、バッグの持ち方の意識から変えることが大切ですよね。最後に、読者の皆さんにお二人からメッセージをお願いします。
A
藤川:被害に遭われてからでは遅いので、今からしっかり防犯対策するという意識を持ってください。
爲井:防犯対策は習慣にしてこそ意味があるものです。対策をしていることで、狙われにくくなります。ご自分や周囲の方が被害に遭う前に、防犯対策を自分のこととして考えられるように、ご家族やお友達と防犯について話してみるのも良いかもしれませんね。
「自分だけは大丈夫」という根拠のない自信は捨てて防犯意識を高く持ち、犯罪を寄せ付けない"防犯女子"になりたいですね。
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