ネットセキュリティ 2022年05月11日

第354回 ネットストーカーに狙われる原因は?SNS投稿は「ココ」に注意

SNSの投稿内容をきっかけに、「ネットストーカー」に狙われる被害が増えています。日常的にSNSを利用している女性も多いと思いますが、投稿を見た第三者から一方的に好意をもたれ、身に危険が及ぶことがあります。
SNSで自分のプライベートや趣味について公開したり、友人と交流したりするのは楽しいことですが、リスクがあることも心に留めておきましょう。
ネットストーカーに狙われる原因や、女性がいつも意識したいネットストーカー対策をまとめます

2022.05.11更新

SNSの投稿内容をきっかけに、「ネットストーカー」に狙われる被害が増えています。日常的にSNSを利用している女性も多いと思いますが、投稿を見た第三者から一方的に好意をもたれ、身に危険が及ぶことがあります。
SNSで自分のプライベートや趣味について公開したり、友人と交流したりするのは楽しいことですが、リスクがあることも心に留めておきましょう。
ネットストーカーに狙われる原因や、女性がいつも意識したいネットストーカー対策をまとめます

ネットストーカーとは?

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ネットストーカーとは、インターネット上で特定の人にしつこく付きまとう行為のこと。
インターネット上で公開されている写真やプロフィール、投稿内容などに関心を持った第三者が、投稿主に迷惑行為をはたらくものです。

ネットストーカー被害の多くは、SNSを介して発生しています。
SNSでは、友人や家族はもちろん、離れた場所にいる知人や、面識のない人ともつながることができて便利ではありますが、投稿内容を見て一方的に恋愛感情を抱いたり、憎悪を募らせたりする人がいる可能性を忘れないでください

SNSなどを通じて自分の情報を発信している女性は、身に覚えがなくても、ネットストーカーの被害にあうかもしれないということを覚えておきましょう。

これって「ネットストーカー」?ネットストーキング行為の具体例

相手の顔が見えないインターネット上のコミュニケーションでは、どこからがネットストーキング行為なのか、判断が難しいところがあります。
次のような行為は、ネットストーキングに該当する可能性があります。

・あなたのSNSや電子メールに、好意や脅迫のメッセージをしつこく送り付けてくる
・あなたのSNSに誹謗中傷のコメントを繰り返し投稿する
・SNSなどであなたの個人情報や誹謗中傷を拡散する
・匿名の電子掲示板などにあなたの個人情報や誹謗中傷を投稿する

ネットストーカーは、見知らぬ第三者であることもあれば、親しい人や、かつての知りあいである場合も少なくありません。
SNSや電子メール、アプリなどを悪用して、元交際相手に強引に復縁を迫るなどの行為もネットストーカーに該当する可能性があります。

また、SNSの投稿内容から住所や勤務先、行動パターンを把握して、待ち伏せしたり、自宅にまで押しかけてきたりする現実のストーカー行為に移行する例もあります。

ネットストーカーに狙われないためのSNSチェックポイント

総務省の「国民のための情報セキュリティサイト」でネットストーカー事例によると......。

SNSでプロフィールや自分の写真、近況などを投稿していた女性。
「全ての人に公開する」「全ての人からコメントやメッセージを受け付ける」設定にしていたところ、面識のない男性から交際を求めるメッセージが届くようになる

適当に返事をしていたものの、しつこくメッセージが送られてくるため、「迷惑なので、もうメッセージしないでください」と返事をしたところ、ネットストーキング行為がエスカレート。
誹謗中傷のコメントや脅迫のメッセージが繰り返され、住所まで特定されてしまう。

このネットストーカーの事例からも、SNSで不特定多数に個人情報を発信することの危険性がわかります。
SNSがきっかけでネットストーカーに狙われることがないよう、次のようなことをチェックしましょう。

<ネットストーカー被害を防ぐためのチェックポイント>
・利用しているSNSの設定を確認!

□ 投稿内容の公開範囲が「全ての人」になっていないか?
□ コメントやメッセージが「全ての人から受け付ける」設定になっていないか?
□ 投稿や写真の「位置情報」を公開する設定になっていないか?

・投稿する前にもう一度内容を確認!
□ 自分の名前、勤務先や学校、住所、家族の情報などが入っていないか?
□ 自宅やよく行く場所がわかる写真はないか?(背景はぼかすなどの工夫を!)
□ 自宅を留守にしている時間帯や、今いる場所が特定される言葉がないか?(リアルタイム投稿は避けましょう)
□ 友人と写っている写真の掲載や、アカウント情報のリンクなどは、相手に許可を取ったか?
□ コメントやメッセージのやり取りで、相手を誤解させるような言葉はないか?

インターネットの世界においては、言葉や写真が見知らぬ人から憎悪の対象にされることも珍しくありません。
ご自身が投稿するものが誰かを傷つけたり、恨みを買ったりすることがないよう、また、誤解を与えることがないよう、十分に注意を払ってください。

もちろん、自ら妬みや憎しみを買うような投稿や、攻撃的な内容のコメント返信などは、トラブルの素。自分を守るために、SNSでも大人の女性としての振る舞いを心がけましょう。

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もしかしてネットストーカー?「怖い」と感じたときの対処方法

ネットストーカーとは言い切れなくても、「しつこいな」「いやだな」と感じる相手からSNS上で接触されることはあるかもしれません。

相手が全く知らない人なら、アカウントに鍵をかけたり、ブロックしたりするのもひとつの対処方法。
攻撃的な言葉など、相手を刺激するようなコメントを返すと、かえってネットストーキング行為がエスカレートする可能性もあるので注意しましょう。

「怖い」と感じたときは、ひとりで悩まないこと。
身に危険が及ぶようなストーカー被害に進展することを防ぐためには、早めに最寄りの警察署などに相談することが大切です。

インターネット上の投稿は削除されると証拠が残りにくいので、執拗なコメントやメッセージ、誹謗中傷などが自分に寄せられたときは、スクリーンショットなどを残しておきましょう。
警察に相談する際に、証拠として役立ちます。

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SNSのなかには、本人確認が徹底されていないものもあります。
実在の人物や組織の名前を使った偽アカウントや、架空のアカウントで投稿されているケースも少なくありません。
SNSは気軽に多くの人とコミュニケーションを取ることができる場ですが、素性のわからない人もいることを忘れないでください。

SNSがあなたにとって楽しい空間でありつづけるために、ご自身の使い方をあらためて見直し、安全対策を徹底しましょう。

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