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第342回 女性のためのDV(ドメスティック・バイオレンス)対策

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11月12日~25日は「女性に対する暴力をなくす運動」の実施期間
今年度は、「性暴力を、なくそう」をテーマに、性暴力の根絶に向けた取り組みや被害者支援が推進されます。
性暴力に限らず、一方的な暴力により女性が身体的・精神的被害を受けることは、決して少なくありません。
暴力は、許されることではなく、毅然と対応することが必要です。
今回は、「DV(ドメスティック・バイオレンス)」をテーマに取り上げます。
「自分の身に起きてもおかしくないこと」として、DV対策を学んでおきましょう。

女性の被害者が多いDVの現状

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DV(ドメスティック・バイオレンス)とは、配偶者やパートナーなど親密な関係にある、あるいは過去に親密な関係にあった相手からの暴力のこと。
DVの定義では、被害者を女性に限定していませんが、被害者の多くは女性です。

全国の配偶者暴力相談支援センターに寄せられる相談件数は、2020年度には約19万件にものぼりました。前年度よりも約1.6倍も増加しています。
今後、withコロナの社会において、生活不安やストレスなどによりDV被害の増加が懸念されます。
DVは、家庭などプライベートな生活の場で起こることが多いため、周囲からわかりにくいものです。
DVが発覚せず、エスカレートすることも考えられます。

暴力の被害者となってしまったときは、周囲に助けを求めることが大切。
ひとりで悩まず勇気ある行動を起こしましょう。

もしかしてこれはDV...?女性を傷つけるさまざまな「暴力」

DVと聞くと、ケガをさせられるような乱暴な行為が思い浮かびますが、それ以外にも「暴力」に値する行為はあります。

(1)身体的暴力
相手の身体に危害が及ぶ直接的な力を行使する。
平手で打つ、足で蹴る、げんこつで殴る、刃物などを突きつける、髪をひっぱる、引きずり回す、ものを投げつけるなど。

(2)精神的暴力
言動で相手の心を傷つける。
大声でどなる、「誰のおかげで生活できているんだ」などと言う、友人や実家との付きあいを制限する、無視する、人前で馬鹿にしたり高圧的な口調でものを言ったりする、殴るそぶりをして脅すなど。

(3)性的な暴力
嫌がっているのに性行為を強要するなど、性的な嫌がらせや暴力のこと。
中絶を強要する、避妊に協力しないなども性的な暴力のひとつです。

(4)経済的暴力
お金に関して、相手が困ることがわかっていながらおこなう行為のこと。
生活費を渡さない、勝手に借金をつくる、返済を強要するなど。

DVは、被害者ひとりの力では解決できません。
ひとりで悩まず勇気ある行動を起こしましょう。

早めにSOSを!女性が知っておきたい「暴力による影響」

DVは何種類の暴力が重なって起きているのが現実です。
暴力を受けた場合の影響は、体のケガだけではありません。
体に傷を負わなくても、心ない言葉や行為が精神的な苦痛となり、PTSD(心的外傷後ストレス障害)に発展することもあります。

PTSDは、生死にかかわるような強烈な体験をして、強い衝撃を受けたときに起こると言われています。自分の意志とは関係なく、体験の記憶が、当時の恐怖や無力感などとともに思い出され、まだ被害が続いているような現実感を生じさせるものです。

暴力の悪影響は、体に負ったケガが治ったあとも、長く心に残り続けるもの。
暴力の被害者となってしまったときは、ひとりで悩まず勇気ある行動を起こしましょう。

DV被害を受けた女性が助けを求めるには?

DV被害を受けたとき、誰かに相談できず、ひとりで抱え込んでしまう女性も少なくありません。 しかもDVはいちど限りではなく、繰り返されたり、エスカレートしたりするケースも多いため、黙っていては解決できません。 公的なDV相談窓口を利用することが大切です。

(1)DV相談ナビ(#8008 はれれば)
配偶者やパートナーからの暴力について、「どこに相談したら良いかわからない」という方のための電話窓口。
#8008(はれれば)に電話をかけると、発信地から最寄りの相談機関に自動転送されるので、その場で相談ができます。匿名での相談も可能です。

(2)DV相談+(プラス)
電話やメール、チャットで相談を受ける窓口です。
「これってDV?」「今すぐ逃げたい」「子どものことも心配」など、どのような内容でもOK。
専門の相談員が対応し、面談や同行支援、安全な居場所の提供などワンストップで対応します。
電話:0120-279-889(つなぐ・はやく)
メール・チャット:https://soudanplus.jp/
(電話・メールは24時間受付、チャットは12:00~22:00まで受付)

(3)全国の配偶者暴力相談支援センター
各都道府県や市町村などが設置する婦人相談所などの施設に、配偶者暴力相談支援センターが置かれています。
自治体によっても異なりますが、相談やカウンセリング、専門相談機関の紹介、自立支援のための援助などが受けられます。
利用するには事前に電話連絡が必要ですので、お住まいの地域の窓口にお問い合わせを。
https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/soudankikan/01.html

(4)各警察署の被害相談窓口
全国の警察署では、DVなど、人には言いにくい悩みを抱えている人からの相談を受ける窓口を設置しています。
警察だけで対応できないケースでは、専門機関を紹介してくれます。
https://www.npa.go.jp/higaisya/ichiran/index.html

子どもが家庭内で暴力を目撃すると、さまざまな心身の不調が起こるそうです。
家庭内暴力は子どもにとっても悪影響。
暴力に耐えるのではなく、早めにSOSを出し「負の連鎖」を生まないことが重要です。

* * * * * * * * *

「相談するほどではない」
「自分にも悪いところがある」
「子どもがいるから」
「経済的な不安があるから」

さまざまな理由によって暴力から逃げられない女性が少なくありません。
DVは、被害者ひとりの力では解決できない問題です。

DVの被害者になってしまった場合は、公的なDV相談機関に連絡を取ってください。
対応する相談員はDVに詳しい専門家です。
被害者の気持ちに寄り添って、問題の整理や解決への道のりをサポートしてくれます。

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