防犯 2020年06月10日

第308回 ストーカー!?不安を感じたとき女性がとるべき行動は

ストーカー犯罪は、女性が気を付けなくてはならない犯罪のひとつ。
一方的な好意が満たされなかったことに対する怨恨(えんこん)の感情から、つきまといや待ち伏せなどのストーカー行為に発展することがあります。
ストーカー被害から身を守るためにも、ストーカー犯罪の実態と対策を学んでおきましょう。

2020.6.10更新

ストーカー犯罪は、女性が気を付けなくてはならない犯罪のひとつ。
一方的な好意が満たされなかったことに対する怨恨(えんこん)の感情から、つきまといや待ち伏せなどのストーカー行為に発展することがあります。
ストーカー被害から身を守るためにも、ストーカー犯罪の実態と対策を学んでおきましょう。

他人ごとではない?ストーカー被害の実態

2020年3月に警察庁が発表した統計によると、2019年のストーカー被害の相談件数は20,912件。前年と比較すると微減していますが、10年前と比較すると6,000件以上も増加しています。
年間の相談件数が2万件以上で推移するようになったのは、ここ数年のことです。

被害者は、88.0%が女性。
年代別では20代、30代が半数以上(58.6%)を占めています。

加害者は、「交際相手(元を含む)」が42.6%で最多。
「配偶者(内縁・元を含む)」(7.4%)を加えると約半数におよび、親密な関係にある(あった)相手によるストーカー行為が多いことがわかります。

恋愛、夫婦関係以外でも、「知人友人」(12.4%)、「勤務先同僚・職場関係」(12.2%)のように知り合いが加害者になるケースもあります。また、「面識なし」(7.9%)も近年は増加傾向です。
動機は「好意の感情」がもっとも多くなっています。

SNSを利用することもあるかと思いますが、見ず知らずの相手から一方的な好意を寄せられる可能性も否定できません。
SNSに投稿した内容から居場所や勤務先・学校といった所属などの個人的な情報が特定され、ストーカー行為に発展することも考えられます。

これってもしかしてストーカー?不安に感じたらすぐ相談!

統計によると、ストーカー被害でもっとも多い行為は、「つきまとい・待ち伏せ等」。
このほか、「面会・交際の要求」、「無言電話・連続電話・メール」、「乱暴な言動」など、ストーカー行為にあたる行動はさまざまあります。

実被害がないからといって、放置するのは危険です。
ストーカー行為がエスカレートすれば、重大な犯罪に発展するかもしれません。執拗なストーカー行為を繰り返し、ついには殺人にまで及んだ事件も過去には起きています。

「これって、もしかしてストーカー行為なのでは?」と感じることがあったら、早めに対処すること。
個人に向けられた陰湿な攻撃は、ひとりで悩むのではなく、周囲の信頼できる人や警察に助けを求めるのが正解です。

「これってストーカー?」の判断ポイントの例

□ あなたの行動を細かく知りたがる
□ 拒否しているのに電話やメールが来る
□ 心当たりがないのに、つきまとわれている気がする

怖いと感じることや不安に思うことがあれば、まず警察に相談しましょう。
いきなり警察署に出向くのがためらわれるなら、「警察相談専用電話 ♯9110」を利用するのもおすすめ。電話をかけた地域を管轄する警察の相談窓口につながります。
犯罪に至っていなくても、相談したいことがあるときのための電話なので、親身に対応してもらえます。

警察に相談するときは、嫌がらせがあった日時や内容をメモしておくと、説明しやすくなります。
手紙や贈り物、メールや電話の着信履歴なども証拠になるので、残しておきましょう。

女性が日ごろから実践したい「ストーカー対策」

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ストーカー被害のきっかけは、ささいな言い争いや気持ちのすれ違いなど、男女関係において珍しくないできごとであることも。
自覚していなくても、相手によっては誤解したり怨恨(えんこん)の感情を持ったりすることも考えられます。いつ被害者になってもおかしくないのです。

ストーカー行為でもっとも多い「つきまとい・待ち伏せ」の対策として有効な防犯対策を紹介します。

つきまとい・待ち伏せへの対策

・なるべく人通りの多い、明るい道を選んで歩く
・通勤通学で利用する道は、交番、コンビニなど、万が一のときに助けを求められる場所を確認しておく
・夜間や不安を感じるときは、家族に迎えに来てもらうか、タクシーで帰宅する
・自宅前についても油断せず、周囲に不審者がいないか確認してドアの鍵はすぐにしめる

* * * * * * * * *

今回ご紹介した防犯対策は、つきまといや待ち伏せに限らず、女性が安全な日常生活を送るために日ごろから意識しておきたいことばかりです。
あらゆる犯罪の被害者にならないために、ぜひ実践してくださいね。

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