防災・防火 2019年02月20日

第275回 在宅中に地震が発生したら?部屋別の初動対応

そろそろ春のおしゃれが気になるころ。先日ショーウインドウで見かけた、きれいなパステルカラーのバッグが気になっています。なにかと荷物が多くなってしまうので、普段は大きなバッグばかりの私。コンパクトなバッグでスッキリ身軽な女性を見ると、とてもおしゃれに感じます。荷物を減らすには、持ち歩くものを厳選しなくてはいけませんし、整理整頓のスキルも必要。新しいバッグ購入をきっかけに、持ち物を見直してミニマム女子を目指そうかな...ともくろんでいます。もちろん、災害や事故など不測の事態も考えて持ち物をセレクトするつもりです。

2019.2.20更新

24年前の1月17日に発生した、阪神・淡路大震災、8年前の3月11日に発生した東日本大震災。
いくたびも季節が巡って、今年も新たな春がやってきますが、震災の記憶と教訓はずっと受け継がれていくべきものです。
大地震は思いもよらない時に突然発生します。すべてを壊してしまうほどの破壊力で容赦なく襲いかかってきます。安らぎの場所である自宅にいるときでさえ、安全とは言い切れず、入浴中、料理中、睡眠中など、どんな状況で被災するかは、誰にもわかりません。
今回は、自宅で過ごしているときに大地震が発生した場合、どのように行動するべきかを紹介します。

地震発生!自宅の部屋別、対応方法

部屋別に、地震発生時に取るべき初動対応をまとめました。
ご自宅でシミュレーションしてみましょう。

【入浴中に地震が起きたら......】

浴室は、スペースが狭いうえ、鏡や窓ガラスなど割れやすいものが多く、危険性が高い場所です。
揺れを感じたら、即座に洗面器やお風呂のふたなどで頭部を守りながら、扉を開放します。
大きな揺れがおさまったら、バスタオルや衣類をはおって、家のなかの安全な場所(倒壊や落下物の危険が少ない場所)に移動しましょう。

【トイレで地震が起きたら......】

地震の揺れで建物がゆがむと、扉が開かなくなって閉じ込められてしまう恐れがあります。
揺れを感じたら、すぐに扉を開けましょう。
照明器具や戸棚に収納したものが落下する危険もありますので、頭上には十分注意してください。
大きな揺れが収まったら、安全な場所に移動してください。

【台所で地震が起きたら......】

大地震が発生すると、調理中の鍋やフライパンがコンロから滑り落ちて、やけどなどをする危険性があります。
一般家庭で使われているガスには、震度5以上の揺れを感知すると、自動的にガスの供給を停止するガス漏れ遮断器(ガスマイコンメーカー)が設置されていることが多く、地震による出火の危険性は低くなっています。無理にコンロの火を消そうとするのではなく、その場から離れ、揺れが収まって安全を確認してから、火を消しましょう。
また、吊り戸棚や食器棚から食器や鍋が落ちてきたり、冷蔵庫が倒れてきたりする可能性があります。冷蔵庫や食器棚には転倒防止グッズを設置する、棚のなかにすべり止めシートを敷く、棚の扉に開き防止ストッパーをつけるなど、日ごろからできる限りの防災対策をしておきましょう。

【就寝中に地震が起きたら......】

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寝室で大きな揺れを感じたら、枕や布団をかぶって頭部を守り、揺れが収まるのをその場で待ちましょう。暗闇の中で、慌ててベッドから飛び出すのは危険です。
就寝中は無防備なので、地震発生に備えてあらかじめ防災対策をしておくことが大切。
窓際にベッドがあるなら、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼っておくのがおすすめです。
また、頭の上にものが倒れてこないようにベッドや家具を配置しましょう。なるべく寝室には背の高い家具を置かないほうが安全です。

まずは「わが身の安全を確保する」

大地震はまれにしか発生しませんが、被害のない小さな地震は日常的に多数発生しています。
自宅にいて地震が起きたとき、あなたはとっさにどんな対応をしているでしょうか。
その場で様子見をしたり、揺れている家具をおさえたりしていませんか。
大地震発生時には、その時の行動次第で命に関わることもあります。
大切なことは、まず「わが身の安全を確保する」ことです。

最初の大きな揺れは、長くても1分程度だと言われています。
その間は頭を守りながら揺れが収まるのを待ち、頃あいを見て玄関ドアや窓を開けるなど避難経路を確保するのが正しい防災行動の順序です。
「その場で安全確保」が最優先で、それ以外のことは大きな揺れがおさまったあと。防災行動の順序を覚えておきましょう。

また、大規模災害発生後は、電力会社やガス会社などの点検を装った訪問や電話など、災害に関連したトラブルが多く発生しています。
不審な訪問や電話があったときは、安易に信じないこと。
消費者生活センターが設置している「消費者ホットライン(188)」などに相談しましょう。

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頭でわかっていても、自宅でひとりのときなどに被災すると冷静に行動できないことも考えられます。普段から、自宅のどこにいても「もし今ここで地震がおきたらどう行動すべきか」をイメージして、シミュレーションしておくことが肝心です。日ごろからしっかりと備え、落ち着いて行動できる「防災女子」を目指しましょう。

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