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第35回
2017/03/08

海外に誇れる日本の街

小樽 歴史的街並みを活かす観光都市北の商都から観光都市に(前編)

小樽市は北海道の中でも早い時期から観光開発に取り組んできた街だ。明治時代からの街並みを大切に保存して観光資源として活用する手法は、日本の地方都市活性化のお手本とも言われている。そんな小樽の街を散策する。

観光都市宣言

 小樽市議会が2008年に議決した「観光都市宣言」には、こうある。
〈我がまち「小樽」は、海と山に囲まれた美しい自然、四季が織りなす多彩な風景、そして明治・大正・昭和の面影をしのばせ、かつての栄華を今に伝える運河や歴史的建造物をはじめ、産業・芸術・文化、市民の暮らしに至るまで、多様な観光資源に恵まれた魅力ある都市です〉
 小樽はアイヌ文化の長い歴史を持つ土地で、市の名前はアイヌ語の「オタ・オル・ナイ」がもとになっている。砂浜の中の川という意味だ。
 江戸時代後半にはニシン漁で繁栄。明治時代に入ると、港や鉄道が整備されて、北海道産の石炭の積み出し港として賑わい、大正期には北海道の物流と金融の中心として、道内随一の経済都市と呼ばれるまでになった。
 その明治、大正、昭和の繁栄を伝える街並みを大切に保存し、観光資源として活用しているのが、現在の小樽である。
 JR小樽駅を降りると、その瞬間から旅人は時間旅行のような気分になるはずだ。駅の開業は、1903年。現駅舎は1934年完成の3代目で、国登録の有形文化財。発車のメロディは昭和の名曲、東京ロマンチカの「小樽のひとよ」。これまた旅情を誘う。改札口やホーム、エントランスホールに330を超えるランプが飾られているのもレトロだ。
 駅から港に続くゆるやかな坂道を下ると、小樽運河がある。運河に沿って並ぶ石造りの倉庫群をバックにたくさんの観光客が記念写真を撮っている。この運河こそが観光都市小樽の原点なのだ。
 船荷を運ぶはしけを倉庫に横付けする目的で、1923年につくられた小樽運河は、戦後に小樽港の岸壁が整備されるとその役目を終えた。高度成長期まっただ中の1966年には、埋め立てて道路にする計画が持ち上がり、これに対して市民の間で保存運動が起こり、全国に広がった。これが「小樽運河論争」といわれるものだ。
 とうとう、運河論争は行政を動かし、1983年から歴史的景観を活かした街づくりがスタート。テレビの旅番組でお馴染みの寿司屋通りなどの新名所も誕生する。86年には運河を幅半分にし、道路になった南側にガス灯や散策路を整備して現在の姿になった。

小樽繁栄の歴史に触れる

小樽市総合博物館運河館
小樽市総合博物館運河館
 運河に架かる中央橋のすぐ南にある、石造りの建物は、「小樽市総合博物館運河館」。明治時代に建てられた旧小樽倉庫の一部を利用して開館した施設で、古い写真や地図などで、小樽の繁栄の歴史を見ることができる。
 運河から東に歩くと、重厚な洋風建築の並ぶ通りに出る。かつて、金融機関が軒を連ねていた一角だ。シンボルとも言える日本銀行旧小樽支店(金融資料館)、旧北海道銀行本店(小樽バイン)など、歴史ある建物が公共施設やレストラン、ホテルとして活用されている。金融資料館のお向かいは、洋画家の中村善策や現代版画の鬼才・一原有徳ら小樽ゆかりの芸術家の作品を収蔵・展示する「市立小樽美術館」。小樽は数多くの芸術家を育てた街でもある。
大正硝子館
大正硝子館
 旧三菱銀行小樽支店の小樽運河ターミナルからさらに東に入るとかつての倉庫を改装したショップや美術館が集まる堺町。現在はガラスショップの「大正硝子館」になっている明治時代の商家・旧名取高三郎商店など、ここでも数々の歴史的建物が活用されているのがすばらしい。
 賑やかな一角を少し離れると、NHK連続テレビ小説『マッサン』のモデルになった、醸造家・竹鶴政孝、リサ夫妻がしばしば訪れた教会「小樽聖公会」の木造ゴシック様式の建物を見ることもできる。


【SPOT】
小樽オルゴール堂2号館 アンティークミュージアム
画像
堺町のメルヘン交差点にあるオルゴール専門店。本店のレンガ造りの建物は1912年に米穀商・共成の本店と倉庫として建てられたもの。すぐそばにある2号館ではアンティーク・オルゴールやオートマタの実演を楽しむことができる。
取材先
  • 【小樽市総合博物館 運河館】小樽市色内2-1-20 TEL:0134-22-1258
  • 【市立小樽美術館】小樽市色内1-9-5 TEL:0134-34-0035
  • 【大正ガラス館 本店】小樽市色内1-1-8 TEL:0134-32-5101
  • 【小樽オルゴール堂2号館アンティークミュージアム】小樽市堺町6-13  TEL:0134-34-3915
※このコラムは『セコムライフ』2012年夏号に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。

第35回 小樽 歴史的街並みを活かす観光都市 北の商都から観光都市に(前編)

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