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第27回
2016/11/08

海外に誇れる日本の街

松江 江戸時代の風情が今も残る美しい城下町に歴史と新しい息吹を訪ねる(前編)

島根県松江市は、歴史の重みを感じさせてくれる町だ。松江城の完成は1611年。開府から400年以上の歳月が流れているが、町並みや掘割には、当時の面影を今でも見ることができる。松江城は2015年7月に国宝に指定され、大きな見所だが、一方で新しい名所もいろいろ。そんな松江の町をゆるゆる散策してみようと思う。

歴史の重みを感じる町

松江城
松江城
 松江で城下町の建設が始まったのは、慶長12(1607)年。慶長5年の関ヶ原の戦いで東軍に加わった堀尾吉晴、忠氏親子が、その功績に対して徳川家康から出雲・隠岐24万石を与えられたのがはじまり。
 戦略上の観点から松江の地を選んだのは、隠居した父に代わって初代藩主となった忠氏。しかし、忠氏は慶長9年に早世。まだ幼い息子の忠晴が家督を継ぎ、後見人として祖父・吉晴が実質的な指揮を執り、ようやく城が完成したのは慶長16(1611)年のことであった。
 ところが、堀尾忠晴には継嗣がなかったため、代わって京極忠高が藩主に迎えられたが、京極氏にも継嗣がなく、徳川家康の孫に当たる松平直政が藩主になり、明治4年まで234年間、松平氏10代の治世が続き、松江は繁栄した。
 松平氏10代の中で特に松江の人々から親しまれているのが、7代藩主の松平治郷だ。茶人としても知られた治郷は、「不昧(ふまい)」の号を持ち、人々は「不昧公」と呼んだ。今も松江の町を歩くと「不昧公好み」という文字をあちこちで見かける。
松江歴史館
松江歴史館
 不昧公の茶道は、奢侈贅沢を廃し、戦国時代に千利休がめざした「わびさび」の世界を追究したもので、「不昧公好み」とは、そうした不昧公にふさわしい美術工芸品や茶菓子のことを言う。
 松江の歴史に触れることのできる施設が開府400年にあたる2011年春に開館している。松江城の東隣の堀に面して大きな武家屋敷風の建物がそれ。「松江歴史館」である。ここで、松江の歴史をざっとおさらいしておくと、町歩きの楽しさが増すと聞いていたので、まず足を運んだ。
 歴史館では、松江藩の歴史や産業、文化はもちろん、作家・小泉八雲も愛した明治の松江の様子などが貴重な歴史資料や映像、模型などで展示されている。日本庭園や利休が関わって造営されたと伝えられる復元茶室などもあり、不昧公の伝統を現在によみがえらせた施設でもある。
 建設地は、かつて松江藩の家老屋敷だった場所で、建設前の調査発掘の出土品や遺構なども見ることができる。
 歴史館を出て、正面にそびえる松江城天守閣をめざす。松江城は実戦を重視した平山城で、天守閣は現存する江戸の天守閣のひとつ。明治時代に櫓などは取り壊されたが、地元有志の奔走で、山陰では唯一天守閣が残ったのだという。中に入ると、鉄筋コンクリートなどで再建された天守閣にはない、木造天守閣ならではのどっしりとした歴史の重みが感じられる。2015年7月には新たに国宝の指定を受けている。
 これだけのものを後世に遺した松江の人々の心意気に拍手を贈りたい。
 城内にはこのほか、明治時代の木造洋館建築「興雲閣」や12年に一度行われる船神事「ホーランエンヤ」で知られる「城山稲荷神社」などがあり、広く市民から親しまれている。

武家の町を歩く

 城を出て、塩見縄手の道を歩いてみた。縄手とはまっすぐに伸びた道のことを言い、この地に住みのちに大出世をした藩士・塩見小兵衛にちなんで塩見縄手の名がついた、という。今も武家屋敷の塀が連なり、堀には堀川遊覧の屋形船が通り過ぎ、時を忘れさせてくれる場所だ。
 「松江の武家屋敷」として公開されている武家屋敷に入ってみた。ここは、藩の中級武士が入れ替わり住んだ、今で言えば社宅のようなところ。およそ275年前に建てられたまま保存されている貴重な歴史遺産だ。長屋門のある立派な建物だが、中は意外に質素で、当時の武士たちの質実剛健な暮らしぶりを垣間見ることができる。
 また、お隣のそば処「八雲庵」もかつては藩の剣術指南役・大石源内の屋敷跡だとか。そんな話を地元の方に聞きながら歩くのもいい。
 不昧公の歌に由来した銘菓「山川」で有名な「風流堂」の塩見縄手店でひと休みしよう。


【SPOT】
山川(風流堂)
不昧公の「ちるは浮き 散らぬは沈む 紅葉ばの 影は高雄の 山川の水」
という歌にちなんだ落雁で、考案も不昧公とされる。さっぱりした甘みで、日本三大銘菓のひとつとされる。
取材先
  • 【松江歴史館】松江市殿町279 TEL:0852-32-1607
  • 【松江城山公園管理事務所】松江市殿町1-5 TEL:0852-21-4030
  • 【風流堂塩見縄手店】松江市北堀町308-2 TEL:0852-24-2344
※このコラムは『セコムライフ』2011年夏号に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。松江の武家屋敷は、保存修理工事のため2016年10月1日から2018年3月末まで休館となります。

第27回 松江 江戸時代の風情が今も残る美しい城下町に歴史と新しい息吹を訪ねる(前編)

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