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第26回
2016/10/19

海外に誇れる日本の街

大阪 ステレオタイプなイメージを離れ大阪の隠された魅力に出会う(後編)

巨大なネオンサインや動く看板が目を引く道頓堀。レトロな通天閣。二度づけ禁止の串カツ。たこ焼き、お好み焼き、きつねうどんなどの"粉もの文化"。お笑い。阪神タイガース。よしもと新喜劇やお笑い芸人......。どれも大阪らしい名所であり名物だが、大阪人の中には「そればっかりが大阪やと思われるのはちょっと残念」という思いがある。「ほかにもええとこがいっぱいあるのに」というのである。今回は観光客で賑わう下町を離れて、大阪の隠された魅力のひとつである「歴史の街・上町台地」をめぐってみようと思う。後半は、中世から近世の大坂の名残の残る「天王寺七坂」を歩いてみた。

天王寺七坂をめぐる

口縄坂
口縄坂
 歴史を巡る大阪の旅。千日前通から生國魂神社に通じる真言坂から南に、源聖寺坂、口縄坂、愛染坂、清水坂、天神坂、そして四天王寺西門に繋がる逢坂、と続くのが天王寺七坂だ。喧噪から離れ、古き良き時代の落ち着いた大阪情緒が味わえる場所として、多くの大阪市民に親しまれている一帯だ。
 坂の下は下寺町。江戸時代の初め、大坂城代だった松平忠明が市内に点在していた寺院を一カ所にまとめた場所だ。今でも松屋町筋に沿って、由緒ある大きなお寺がたくさん並んでいる。
 坂の上は上町台地の中でもとくに「夕陽丘」と呼ばれる土地で、江戸時代には大阪湾に沈む夕日を眺める絶好のポイントとして賑わった。現在は風致地区に指定されており、学校や神社仏閣も多いために緑が多く、静かな環境が保たれている。
 七坂のうちで、私がもっとも好きなのは「大阪みどりの百選」にも選ばれている口縄坂だ。口縄というのは蛇のことで、坂の下から見上げると石段が蛇のように上下に波打っているのがわかる。坂を上り詰めたところには織田作之助の文学碑。お向かいの梅旧寺には松尾芭蕉の供養塔がある。
 また、愛染坂にある「愛染さん(愛染堂勝鬘院)」は縁結びで有名。四天王寺の施薬院として聖徳太子による創建とされ、のちに豊臣秀吉と徳川秀忠が再建したもので、境内の多宝塔は現存する大阪市内最古の木造建築。毎年6月末に行われる愛染まつりは大阪三大夏祭りの一つだ。
玉出の滝
玉出の滝
 清水坂にある清水寺は四天王寺の支院で、京都の清水寺がモデル。「清水の舞台」もあり、かつては夕日見物の名所だった。また、大阪市内唯一の天然の滝「玉出の滝」がある。滝の前にあるベンチは散歩に疲れた足を休めるにもちょうどいい。滝の水音を聞いているだけでも癒される思いだ。
 このほか、愛染坂には、夕陽が岡の碑や、狛犬ならぬ狛虎がある大江神社。天神坂には、上方落語「天神山」の舞台でもある安居天神がある。安居天神は、真田幸村が戦死した場所で、境内には碑と幸村の像がある。さらに、逢坂には、四天王寺と、断酒祈願や御骨仏で知られる一心寺...。坂の周辺にあるそれぞれに特徴のある神社仏閣をめぐるだけでも半日以上はかかる。

四天王寺は市民のお仏壇

四天王寺
四天王寺
 上町台地散策の締めくくりは、聖徳太子創建の日本仏法最初の官寺・四天王寺に詣ろう。
 四天王寺は特定の宗派にこだわらない別格総本山で、「大阪市民のお仏壇」とも呼ばれている。境内の南半分は太平洋戦争中の空襲で消失したが、戦後再建され、中央の伽藍は四天王寺様式と呼ばれる創建時の配置がそのまま復元されている。
 西門にはお寺には珍しい石の鳥居があり、春と秋の彼岸にはこの方角に日が沈むことから、落日を拝む「日想観」の功徳で極楽に行くことができるとされている。そのため、彼岸の天王寺参りは特に賑わうのだ。
BAR ピーコート
BAR ピーコート
 六時堂、石舞台、亀井堂...、周囲はビルやマンションに囲まれているが、広い境内は静かで落ち着く。なんだか時の流れが止まっているようにも思える。
 西門前の「総本家釣鐘屋」に立ち寄り釣鐘まんじゅうを買う。カステラの中にこしあんが入ったちょっとハイカラな饅頭。懐かしい大阪土産のひとつだ。
 気がつけば辺りは夕景。締めの場所を探していたら懐かしい店を見つけた。「BAR ピーコート」。おそらく20年ぶりだろう。大阪は立ち飲みが盛んだが、バーも良い店が多い。今回の街歩きにはバーがふさわしい。ドアを開けると、店主の森田さんがいた。そして、いつの間に結婚したのか、お内儀も。時は流れていないようで、ちゃんと流れていたのだ。


【SPOT】
玉出の滝
清水寺境内の玉出の滝は大阪市内唯一の天然の滝だ。四天王寺金堂下にある青龍池から流れ出る白石玉出の霊水が伏流水になって涌き出しているもの。滝の奥には不動明王や八大竜王が祀られ、滝に打たれ「行」を行う人も多い。
釣鐘まんじゅう
四天王寺西門前「総本家釣鐘屋」の釣鐘まんじゅうは、明治33年、四天王寺に世界最大の釣鐘が完成したのを記念してつくられたのがはじまり。鐘は戦争中姿を消したが、100年以上年変わらぬ手間暇かけた製法で味を守っている。
BARピーコート
森田高志さん、規代子さん夫妻が経営する家庭的なバー。関西女性初の「ウイスキープロフェッショナル」に認定された規代子さんのアドバイスを参考に、200種類あるウイスキーからお気に入りの味を見つけるのも楽しい。
取材先
  • 【生國魂神社】大阪市天王寺区生玉町13-9 TEL:06-6771-0002
  • 【愛染堂勝鬘院】大阪市天王寺区夕陽丘5-36  TEL:06-6779-5800
  • 【清水院清水寺】大阪市天王寺区伶人町5-8 TEL:06-6779-9559
  • 【四天王寺】大阪市天王寺区四天王寺1-11-18 TEL:06-6771-0066
  • 【総本家釣鐘屋】大阪市天王寺区大道1-5-2 TEL:06-6771-0044
  • 【BARピーコート】大阪市天王寺区茶臼山2-9茶臼山ビ TEL:06-6771-1923
※このコラムは『セコムライフ』2010年春号に掲載した記事をベースにWEB用に再構成したものです。

第26回 大阪 ステレオタイプなイメージを離れ大阪の隠された魅力に出会う(後編)

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