IoTサービスをアシストする次世代ネットワーク技術

高性能なIoT機器を利用する際の通信の問題

警備や介護などのサービスでは、サービス提供先の人やモノの状態を正確に把握するため、センサーと通信装置を備えたIoT(Internet of Things)機器を利用しております。

これらのIoT機器は高性能化し続けており、それに伴い、IoT機器が送信するデータは、センサデータのようなデータ量の少ない通信に加え、大容量のデータ通信も増加することが予想されます。また、IoT機器を多彩なサービスで利用したいという要求も高まり、データの利用先も増加していくと思われます。

この要求に対して、現在はIoT機器が利用先の用途に応じてデータを変換し、ネットワークを経由して個別に送信するという方法が一般的です。

しかし、IoT機器やデータの利用先が増加するほどに通信量も増加してしまい、IoT機器を利用できるサービスの数が制限されてしまうという問題があります。


多彩なサービスにおけるIoT機器の利用を手助けする次世代ネットワーク技術

IS研究所では、この問題を解決するために、NTTネットワーク基盤技術研究所との共同研究を開始しました。

そして取り組んでいるのが、「IoT機器が送信する大容量のデータをサービスにおける利用場面に応じて変換・伝送する技術」です。

警備や介護などのサービス提供に必要なデータは、日常生活の中で生まれ、その多くが発生場所の近くで利用されています。

この観点に着目し、IoT機器の近くに存在する通信ビルに設置された機器において、データを変換・伝送することにより、データの利用が多い場所でのネットワークの利用効率を高め、より多くの利用先にデータを届けられるようにすることを目指しています。

IoTサービスをアシストする次世代ネットワーク技術
IoTサービスをアシストする次世代ネットワーク技術

この例のように、本技術は、IoT機器からの通信データを用途・目的に応じて変換・伝送することをめざしています。具体的には以下のような機能から構成されます。

  • 即時性/信頼性の要求に適応してデータの伝送を分流する機能(NTT技術)
  • 利用先の用途に合わせたデータ量に変換する機能(セコム技術/NTT技術)
  • データの事後活用のために一時的にデータを貯留する機能(セコム技術)

これらの機能を組み合わせ、データセンターには高品質な映像データを確実に伝送し、サービス提供先の現場周辺のスタッフには軽量な映像データを高い即時性で届けるといったことを実現します。

IS研究所では、本技術を活用することで、IoT機器を同時に利用できるサービスの数を増やすことや、警備や介護のスタッフが情報を共有して、迅速な状況把握や的確な指示・対応を実現することに大きく貢献できると考えています。

【本研究に関する報道資料】

2017/12/19 通信データを用途・目的に応じ変換・伝送するネットワークアシスト技術の実証実験を開始