顔画像解析

認証から属性推定まで

その人は誰なのか?

人は他人の「顔」を見て、それが誰なのかを判別しています。それ以外にも性別や年齢、感情などを推定するなど、「顔」には多くの情報が含まれているのです。

私たちは顔の画像を解析して、そこから得られる情報を安全・安心・快適・便利に活用する技術を研究しています。その代表的なものが顔画像から人物を特定する技術です。

ただし、顔の向きや表情、照明などさまざまな条件が変動するので、そう簡単ではありません。

そこで考えられた解決策が3次元顔形状データを利用する方法です。


画像からの3次元顔復元

3次元顔形状データを利用すると、さまざまな条件が変動したときの顔画像を仮想的に生成することができます。またどの条件が変動することで顔の特徴が変化したのかがわかり、個人性に由来した変化が抽出しやすくなるのです。

3次元顔形状データを得るためには、専用の3次元計測器を使う方法もあります。しかし、私たちは通常の2次元画像から3次元形状を復元する独自技術を確立しました。

この技術は、顔画像の目や鼻などの凹凸による陰影情報と、人の顔形状を表すモデルの双方を参照することで高精度かつ高速な3次元の顔形状データを復元することを可能にしています。

3次元顔復元技術で生成した仮想マルチアングル顔画像
3次元顔復元技術で生成した仮想マルチアングル顔画像

安全・安心と快適・便利の両立

3次元顔復元技術は、「ウォークスルー顔認証システム」の要素技術として実際の商品に利用されています。このシステムは立体顔画像を使った日本初の歩行型顔認証システム(当社調べ)で、安全・安心だけでなく快適・便利も実現できる画期的なセキュリティシステムです。

これは防犯カメラの画像のみを使って、歩行者の顔を捉えて認証することができます。歩行者の操作を必要としないので、ハンズフリーで自然に歩きながらのアクセスコントロールを可能にしました。またカメラに映る通行者全員の本人確認が一度にできるので、出退勤時に通行が集中する施設などにも導入いただけます。

ウォークスルー顔認証システム
ウォークスルー顔認証システム

認証だけじゃない

私たちの顔画像解析技術は、その人が誰かという認証情報だけでなく属性情報も推定できます。属性情報とは、年齢や性別、髭やメガネ、故意に顔を隠しているかなどの情報です。

属性情報は何に役立つのでしょうか。たとえば「幼い子供がショッピングモール内を一人で歩いている」「顔を隠した人がうろついている」などの状況は、属性情報を活用することで判別できると考えられます。そのため、属性情報を知ることは事件や事故の発生を未然に防ぐなど、安全・安心を実現するために必要とされる情報なのです。

属性情報の推定
属性情報の推定

さらなる進化と社会実装に向けて

セコムでは画像処理を利用して人物追跡や行動認識をする技術も研究中です。これらの技術と顔画像解析技術を連携すると「誰が」「どこで」「何を」しているかを自動認識できると私たちは考えています。

自動認識技術は、膨大な人手を必要とする大規模イベントにおいて、人の力を何倍にも増幅する技術として大いに期待されています。セコムでは、東京マラソン2017などの大規模イベントで、顔画像解析技術などを駆使した先進警備の実証実験に取り組んでいます。