データストリーム・アシストネットワーク

通信網が抱える課題

IoTなど、さまざまな機器がネットワークに接続され産業に役立てようという取り組みが活発に行われています。そのためネットワークに接続される機器の数は年を追うごとに急激に増加していくことが予想されるでしょう。

またそれに伴い、超高画質の画像など巨大なデータを通信しながらも、リアルタイム性の求められる運用も増加すると思われます。

現在は、通信網を通ってデータを受信し、そののちに用途に応じてデータを加工するという運用が一般的です。

しかし、防犯カメラやウェアラブル機器などのデバイスが増加するほどに通信網の通信容量が逼迫し、サービスの運用そのものが成り立たなくなってしまうという課題もあります。

今のネットワークの課題
今のネットワークの課題

サービスと融合した次世代ネットワーク

IS研究所では、この課題を解決するために2016年からNTT ネットワーク基盤技術研究所と共同研究を始めました。

そして現在開発を進めているのが、通信網とサービスが融合した「データストリーム・アシストネットワーク」です。

これによりデータの利用場所やサービスに応じて、通信網内で動的にデータを変換して届けるということが可能になります。

主な機能は「マルチトランスポートキャスト」「データストリームフィルタ」「データストリームリザーバ」の3つです。

マルチトランスポートキャストは、信頼性や即時性など要件に応じてトランスポートプロトコルを変えて分流する機能です。そのため「送り直してもいいから確実に届ける」と「送り直すことなくすぐに届ける」を両立することができます。

マルチトランスポートキャスト
マルチトランスポートキャスト(分流機能)

データストリームフィルタは、送信先の要求に合わせてパケットレベルで取捨選択し、データを変換する機能です。これにより要求に応じた複数のデータを個別に送信することなく、1つのデータを送ることで通信網経路上で変換することができます。

データストリームフィルタ
データストリームフィルタ(変換機能)

データストリームリザーバは、通信網内でデータを一時的に貯留し、網外からの要請に応じてデータを再送信する機能です。これによりサービス提供者側でデータを貯留する設備が節約できるなどの利点があります。

データストリームリザーバ
データストリームリザーバ(貯留機能)

この3つの機能を活用することで、携帯端末にはデータ量を抑えつつ即時性の高い映像の送信、データセンターや監視センターなどには高品質かつ確実性の高い映像の送信など、異なる利用場面で同時にデータを利用することが可能になるのです。

IS研究所では、データストリーム・アシストネットワークによって、警備や介護などのさまざまな業種のスタッフが同じ情報を共有し、迅速な状況把握や的確な指示・対応を実現することに大きく貢献できると考えています。