SECOM Nurse's eye

ライフステージで
変わる睡眠
~子どもと大人、
それぞれに
大切な眠り方~

2026.08.26

「秋の睡眠の日」をご存知でしょうか。
毎年9月3日は、日本睡眠学会と睡眠健康推進機構が制定した「秋の睡眠の日」です。
この日は、睡眠に関する正しい知識の普及と、より良い睡眠環境づくりを促すことを目的としています。

なぜ「9月3日」なのかというと、「ぐっ(9)すり(3)」の語呂合わせに由来しています。また、日本では春(3月18日)と秋(9月3日)に「睡眠の日」が設けられており、睡眠について改めて考える機会となっています。

特に「秋」は、気温や湿度が睡眠にとって理想的な環境に近づく季節。
このタイミングで睡眠の質を高め、健康づくりに活かすことが推奨されています。

私たちの睡眠は、年齢とともに大きく変化します。
ここでは「子ども」と「中高年期」、それぞれの特徴とポイントを見ていきましょう。

目次

子どもの睡眠

「最近の子どもは早く寝ているのでは?」と思われがちですが、実際は逆で、現在は就寝時刻が遅くなる傾向にあります。22時以降に寝る子どもが増え、登校時間は変わらないため、結果として睡眠時間は短くなっています。年齢が上がるにつれて、睡眠不足を感じる子どもの割合が増えることも特徴です。

その背景には、保護者の生活リズムや、テレビ・ゲーム・スマートフォンの影響、塾や習い事などの多忙な生活があります。子どもの睡眠は、家庭全体の生活習慣と深く関わっているのです。

本来、子どもの睡眠は単なる休息ではなく、成長に欠かせないものです。
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、体と脳の発達が促されます。だからこそ、規則正しい生活リズムを整え、就寝前の環境や日中の活動を見直すことが大切です。

子どもの睡眠習慣の問題の中でもっとも多いのは睡眠不足です。米国睡眠医学会は、1〜2歳児は11〜14時間、3〜5歳児は10〜13時間、小学生は9〜12時間、中学・高校生は8〜10時間の睡眠時間を推奨しています。日本の子どもの睡眠時間は平均すると推奨時間を下回る、もしくは下限付近です。

【睡眠不足による心身への影響】

  • 日中の眠気
  • 集中力・注意力・記憶力・運動能力の低下
  • イライラ・不安
  • 頭痛・肩こり・疲労感・食欲不振

【睡眠の質を改善するために】

  • 毎日同じ時刻に寝る
  • 室内環境を整える(室温約22℃、湿度40~60%、暗く静かに)
  • 就寝直前の食事を避け、バランスよく食事をとる
  • 就寝前はぬるめの入浴(約38℃)
  • 日中は適度に運動する
  • 昼寝は15時までに短時間で取る

まずはできることから少しずつ見直し、子どもが安心してぐっすり眠れる環境を整えていきましょう。

中高年の睡眠 (中高年:45歳以上)

一方で、中高年期になると「眠れない」と感じる方が増えてきます。
しかしこれは異常ではなく、自然な変化です。加齢により深い睡眠が減り、体内時計のリズムが変化し、睡眠ホルモンの分泌も低下します。そのため、寝付きが悪い、夜中に目が覚める、朝早く起きてしまうなどの変化が起こります。

こうした変化には、日中の活動量の低下や生活リズムの乱れも影響しています。改善のためには、適度な運動や入浴、朝の光を浴びる習慣、規則正しい食事が効果的です。また、寝室環境を整えることも重要です。

一方で、65歳以上の高齢期の睡眠では、「長く寝れば良い」というわけではありません。65歳以上では、ベッドや布団の中で過ごす(床上時間)が約8時間以上の場合に総死亡率が増加することが報告されています。そのため、必要以上に長く横になり続けるのではなく、床上時間が8時間を超えないよう意識しながら自分に合った睡眠時間を確保することが大切です。必要な睡眠時間には個人差がありますが、高齢期では6時間程度が一つの目安とされています。また、人によっては6時間未満の睡眠でも日中に支障なく過ごせる場合があります。大切なのは、「何時間眠ったか」だけではなく、「しっかり休めたと感じられるか」です。
「十分に眠れた」「しっかり休めた」と感じる感覚(睡眠休養感)が得られていない状態が続くと、健康リスクが高まることも知られています。

年齢とともに睡眠の形は変化していきます。若い頃と同じ睡眠を求めて不安になるのではなく、自分の年齢や体調に合った睡眠との付き合い方を心がけ、毎日を健やかに過ごしましょう。

【中高年期の睡眠に影響するもの】

  • 生活習慣(活動低下・運動不足・日中のうたた寝など)
  • 心理的なストレス
  • 嗜好品(カフェイン・アルコール・タバコなど)
  • 環境(寝室環境・騒音・光など)
  • 疾患による症状(痛み・苦しさ・かゆみ・咳・頻尿など)
  • 治療薬の影響
  • 就寝前や夜間にスマホやパソコンなどを見続けてブルーライトを浴びると体内時計が乱れる

そして何より大切なのは、「眠れないことを気にしすぎない」ことです。
睡眠を無理にコントロールしようとするほど、不安が強まり、かえって眠りにくくなることがあります。

【睡眠の質を改善するために】

  • 毎日同じ時間に寝起きする
  • 日中は適度に運動(夕方〜就寝3〜4時間前までが効果的)
  • 就寝前はぬるめの入浴(38℃前後)をする
  • 就寝前は静かで暗い環境を整える
  • 食事は規則正しく3食摂取(就寝直前の飲食は避ける)
  • カフェイン・飲酒・喫煙は就寝前(4~5時間)に控える
  • 昼寝は15時までに20〜30分以内
  • 朝は太陽の光を浴びて体内時計をリセット
  • 就寝前の1時間前には、スマホやパソコンを使用しない

ほっと健康ラインへご相談ください

睡眠には、年齢ごとの「適した形」があります。子どもは成長のためにしっかりと、大人は無理のない自然なリズムで。自分のライフステージに合った睡眠を意識し、心地よい毎日を過ごしていきましょう。

睡眠や体調について何か気になることがあれば、「ほっと健康ライン」にご相談ください。
24時間365日、セコムの看護師があなたの不安に寄り添います。

参考文献
厚生労働省>こどもの睡眠 | 生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット) | 健康日本21アクション支援システム Webサイト
厚生労働省>健康づくりのための睡眠ガイド2023-.pdf
厚生労働省>良い睡眠>001288006.pdf
厚生労働省>寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質 大丈夫ですか? | 健康イベント&コンテンツ | スマート・ライフ・プロジェクト | 健康日本21アクション支援システム Webサイト

この記事は
いかがでしたか?

最後までお読みいただきありがとうございます。
みなさまのご意見が、今後の記事作りにとても大切です。
以下の項目から当てはまるものをお選びいただけますと幸いです。

アンケートのご回答
ありがとうございます。

みなさまからいただいたご意見は、
今後の記事制作やサービス全般の改善に積極的に取り入れ、
より豊富で有益な情報をお届けできるよう努めてまいります。