管理栄養士が実践する
「夏バテの原因と予防に
役立つ栄養素・食材」
2026.07.22
本格的な夏となり、暑さによる体への負担から夏バテしやすい時期です。
「だるさ」や「食欲低下」を放置すると体調悪化につながることがあります。本コラムでは夏バテの原因と、夏に摂るべき栄養素や食材をご紹介します。
目次
1. 夏バテの主な原因とは?
夏バテの主な原因は、自律神経の乱れや睡眠不足、水分やミネラルの不足、そして栄養不足です。
- 屋内と屋外の気温差 → 自律神経の乱れ
- 寝苦しい夜が続く → 睡眠不足
- 大量の汗をかくことによる脱水 → 水分・ミネラル不足
- 暑さによる食欲不振 → 栄養不足
<予防や対策のポイント>
- エアコンの適切な使用(外気温の-3℃~-4℃を目安に温度設定)
- 十分な睡眠(早寝早起き、夜更かしをしない)
- こまめな水分補給
- 栄養バランスのよい食事
2. 意識して摂るべき栄養素と食材
夏はそうめんやざる蕎麦など、糖質中心の食事になりがちです。糖質はビタミンB群の助けでエネルギーに変わりますが、ビタミンなどが不足すると効率的にエネルギーを作り出せず、夏バテの原因になります。
<夏バテ予防に役立つ栄養素と食材>
- タンパク質:卵、肉類、魚介類、大豆製品、乳製品
→体の組織を作る栄養素で、体温調整により消耗しやすいため補給が重要です。 - ビタミンB1:豚肉、うなぎ、玄米、ごま
→糖質をエネルギーに変換するために不可欠な栄養素です。 - ビタミンB2:卵、レバー、うなぎ、牛乳
→特に脂質をエネルギーに変換するための栄養素です。 - アリシン:にんにく、玉ねぎ、長ねぎ
→ビタミンB1群の働きを助けます。 - アビタミンC:レモン、ゴーヤ、トマト、ピーマン、パプリカ、キウイフルーツ
→暑さや疲労による身体的ストレスを和らげます。 - ミネラル:食塩(ナトリウム)、野菜類・果物類(カリウム)、海藻類(マグネシウム)、レバー(鉄)、煮干し(亜鉛)
→ミネラルは発汗で失われやすく体内で作ることができないため、食事からの補給が必要です。※疾患をお持ちの方は、医師の指示に従ってください。
おすすめ!夏バテ対策レシピ
■豚肉で夏バテ予防!
トマトと豚肉の冷製パスタ
料理をするのも面倒に関じる暑い日には、手軽に作れるパスタがおすすめです。旬の野菜を甘じょっぱいソースで絡めた、栄養たっぷり冷製パスタをご紹介します。
材料(2人前)
- しゃぶしゃぶ用豚ロース肉:120g
- トマト:2個
- オクラ(ゆでまたは冷凍):4本(40g)
- バジル:8枚程度
- パスタ:200g
- オリーブオイル:大さじ2
- 塩:ひとつまみ(3~4g)
- はちみつ:大さじ1
- にんにくすりおろし:4g
- 黒胡椒:少々
作り方
- トマトを湯剥きし、一口サイズに切る。
- オクラを2~3分茹で、輪切りにする。
- 豚ロースをさっと茹で、ざるに上げておく。
- オリーブオイル、塩、はちみつ、にんにくすりおろし、黒胡椒を混ぜ合わせ、トマト、オクラ、豚ロースを加え、ラップをかけて冷蔵庫で冷やす。
- たっぷりのお湯でパスタを、やややわらかめに茹でる(表記時間より1~2分長く)。
※氷水で冷やすことで麺が引き締まり、食感がやや硬くなるため - 氷水の入ったボウルにざるを重ね、茹でたパスタを冷やす。
- パスタと冷やしておいた具材を合わせ、盛り付けて完成。
■調理と食材選びのポイント
調理の減塩ポイント
- パスタは塩を入れずに茹でると、2.6gの減塩になります(1.5%の食塩水で茹でた場合と比較)。
- チューブタイプのにんにくは食塩が含まれるため、すりおろしたものを使用しましょう。
- オクラの産毛は気にならない場合は、板ずりしないほうが減塩につながります。
食材選びのポイント
- 豚肉はビタミンB群(特にビタミンB1)が豊富で、疲労回復に役立ちます。
- トマトの酸味成分であるクエン酸は、乳酸を分解して疲労回復を助け、食欲を増進させます。
- オクラにはビタミンB群、ビタミンC、カリウム、マグネシウムなど栄養が豊富。水溶性食物繊維による整腸作用のおかげで、腸内環境を整える働きも期待できます。
プロフィール
セコム医療システム株式会社 健康サービス部 管理栄養士 平岡 小町
2024年4月に入社。特定保健指導、働く人のための健康増進事業企画を担当。

