なんとなく不調…
その原因、
冷房かもしれません
2026.06.24
夏になると、外の暑さから逃れるように冷房の効いた室内で長時間過ごすことが多くなります。
その一方で、『なんとなく体がだるい』『最近疲れが取れない』と感じたことはありませんか?
実はその不調、冷房がもたらしているかもしれません。知らず知らずのうちに自律神経へ負担がかかり、体の不調へとつながることも…。
今回は、冷房が体に与える影響と、今日から実践できる予防・対策について分かりやすく解説します。
目次
冷房による影響
冷房の効いた室内は快適に感じられますが、長時間過ごすことで体温調節の働きが鈍くなり、自律神経が乱れやすくなります。
体温調節は、皮膚の血管を広げたり縮めたりすることで行われていますが、冷房環境に体が適応しきれないと、自律神経に不調が生じ、さまざまな症状を招きます。
<体温調節の仕組み>
- 寒い時:皮膚の血管が収縮し、汗を抑えて体温の低下を防ぐ
- 暑い時:皮膚の血管が拡張し、汗をかいて体の熱を放散する
この機能が冷房環境や温度差などで乱れると、体の冷えやだるさ、頭痛、肩こり、腹痛、むくみなど、さまざまな症状が現れることもあります。
<症状が現れやすい人>
- 乳幼児:体が小さく、環境の影響を受けやすい
- 高齢者:暑さや寒さを感じにくく、温度管理が難しい
- 女性:体質的に冷え性が多く、末梢の血管が収縮しやすく、その後の回復も遅い
冷えによる体調不良を防ぐ
予防・対策
| ① | 衣服の調節:カーディガンやひざ掛けを使い、冷気が直接体に当たらない工夫を。 |
| ② | 運動:軽いウォーキングやストレッチで血行促進。 |
| ③ | 食生活:温かい飲み物や、ビタミン・ミネラルを含むバランスの良い食事を心がける。 |
| ④ | 入浴:シャワーだけで済ませず、ぬるめの湯に浸かる。半身浴や足湯も効果的。 |
| ⑤ | 規則正しい生活:十分な睡眠で自律神経を整える。 |
| ⑥ | 禁煙:ニコチンが血管を収縮させるため、冷えの原因に。 |
<乳幼児の冷房使用について>
冷房の効いた環境で育つと、汗を出す働きをする能動汗腺が減少し、体温調節能力が低下する可能性があります。
一方で、暑く湿度の高い環境で、冷房を使わずに長時間過ごすと、熱中症や脱水症状などのリスクが高まります。
そのため、室内環境を工夫して調整できる場合は、冷房に頼りすぎず、必要なときは設定温度を高めにして、除湿や扇風機を併用しながら上手に使いましょう。
- ※特に乳幼児は、汗をかいた後に冷気が当たると体温が下がりやすいため、風が直接当たらないように配慮することが大切です。
<エアコン使用のポイント>
① 室温
| □ | 温湿度計で室温をこまめにチェックし、エアコン使用時の室温「28℃」を目安に、適切な温度を保つようにする。特に高齢者は暑さを感じにくくなっているため、皮膚感覚で判断せずに、温湿度計で確認する。 |
| □ | 室温が24℃を下回ると、外気温との差が大きくなり、部屋に出入りする際に体の負担になるので下げすぎない。 |
| □ | 部屋の構造とエアコンの設置向き等によっては、エアコンを使っていても室内に温度むらが生じる場合があるため、自分の近くに温湿度計を置いて、室温を確認する。 |
| □ | 湯沸かしポットなどの放熱する機器は室温を上昇させてしまう場合があるため、暑い日には居室から遠ざけて使う。 |
| □ | 室温と併せて、部屋の湿度を下げることも重要。エアコンの冷房運転時には室温を下げ除湿もするので真夏の蒸し暑い日に適しているが、梅雨時のように気温が低く湿度が高い場合は除湿機能を使うと室温を下げ過ぎずに除湿することができる。 |
| □ | 外から帰ってきて、部屋の中の空気が外よりも暑いと感じたときは、まず、窓を開けて部屋を換気する。 |
| □ | 夜間はエアコンのタイマーが切れた後、室温が非常に高くなってしまうことがあるため、タイマーは少なくとも3~4時間は使用する。 |
② 気流
| □ | 室内に温度むらが生じる場合には、エアコンのルーバーを動かしたり、扇風機を使って室内の空気を循環させたりする。暑い空気は部屋の上の方、冷たい空気は部屋の下の方に溜まりやすくなる。 |
| □ | エアコンの冷気流に直接当たり続けると、体が過度に冷えてしまう。直接、エアコンの冷気流が体に当たらないように風向きを調整し、暑く感じるときにはエアコンの風量を強くしたり、扇風機を一緒に使ったりすることで、同じ温度でもより涼しく感じる。 |
| □ | 風が気になる場合は、扇風機の風を壁や天井に当てて、跳ね返った気流を利用すると風がやわらかくなる。 |
③ 窓からの日差しや地面からの照り返し
| □ | 窓から入り込む日差しや照り返しは、すだれや緑のカーテンなどにより部屋の外側で遮断すると効果的。難しい場合には、室内側でカーテンやブラインドなどを使って日差しを遮断する。 |
④ その他
| □ | エアコンの機能が低下しないように、フィルターは、2週間に1度は掃除する。 |
ほっと健康ラインをご活用ください
冷房は快適さと引き換えに、体へ負担を与えることもあります。
過度に頼りすぎず、日常の工夫で上手に付き合いながら、夏の健康を守りましょう。
何か少しでも気になることがあれば、ほっと健康ラインにご相談ください。
24時間365日、看護師が健康に関する相談に対応しています。
参考文献
環境省
『熱中症環境保健マニュアル2022』
heatillness_manual_3-1.pdf

