SECOM Nurse's eye

家族ではじめる、
気づく・防ぐ熱中症対策

2026.05.27

「直射日光の下にいないから大丈夫」「まだ夏本番じゃないし平気」——こうした油断こそが、実は熱中症の大きな落とし穴です。

ここ数年、夏の気温はぐんぐん上がり、40℃を超える日は「酷暑日」と呼ばれるようになりました。
気温の高さが“特別ではない今”、私たちのからだへの負担は、気づかないうちに大きくなっています。
熱中症は炎天下だけでなく、湿度や体調、睡眠不足など、日常のささいな要因にも大きく左右されます。

気づかないうちに忍び寄るリスクから、家族を守るために——
このページでは、熱中症の基礎知識や年齢別の注意点、予防のコツをわかりやすく紹介します。
“なんとなくの不調”を見逃さず、安全で健やかな夏を迎えましょう。

目次

「熱中症」という言葉は、
いつから?

「熱中症」という言葉が広く使われるようになったのは、1990年代後半から2000年代にかけて。
2000年に日本救急医学会が「熱中症」という用語を正式に提唱し、2004年以降は環境省や厚生労働省が積極的に使用したことで、一般にも急速に浸透しました。

熱中症の原因

熱中症を引き起こす条件は、「環境」「からだ」「行動」によるものが考えられます。
「環境」の要因は、気温が高い、湿度が高い、風が弱いなどがあります。
「からだ」の要因は、激しい労働や運動によって体内に著しい熱が生じたり、暑い環境に体が十分に対応できないことなどがあります。
その結果、熱中症を引き起こす可能性があります。

熱中症の症状

暑い日が続くと、からだは次第に暑さに慣れて、暑さに強くなります。
日常生活の中での運動や入浴により汗をかき、からだを暑さに慣れさせましょう。
個人差もありますが、暑熱順化には数日から2週間程度かかります。
暑くなる前から暑熱順化(からだが暑さに慣れること)のための動きや活動を始め、暑さに備えましょう。

熱中症対策

乳幼児や高齢者には特に多く、生命に関わることもあります。
また、高齢者の熱中症は、「日常生活」の中で起こるのが特徴です。

<子どもの場合>

子どもは体温調節がまだ十分に発達していないため、たった30分の運動でも熱中症を起こすことがあります。そのため、学校での対策だけでなく、家庭での睡眠・食事・体調チェックといった日頃の体調管理もとても大切です。

〇予防のポイント

  • 屋内で熱中症になることもあるため、エアコンや扇風機を適切に使う
  • のどの渇きを感じなくても、こまめに水分補給する
  • 通気性の良い服装で、帽子など日よけ対策もする
  • 日差しや地面の熱から守る
  • 子どもの異変に敏感になる
  • 無理をせず、適度に休憩する
  • 短時間であっても絶対に車内を子どもだけにせず、降ろし忘れにも注意する
  • 十分な睡眠と1日3食、栄養バランスが整った食事を摂る
  • 夜更かしをせず、規則正しい生活をする

<高齢者の場合>

高齢者は、暑さを感じにくく汗も出にくいうえ、体温を調整する血流の反応も遅れがちで、さらに持病や薬の影響も重なるため、熱中症になりやすい状態になっています。

〇予防のポイント

  • エアコン・扇風機を上手に使用する
  • 部屋の温度を適切な温度に保つ
  • 部屋の風通しを良くする
  • こまめに水分・塩分を補給する
  • 暑い時は無理をしない
  • 涼しい服装をする(外出時には日傘・帽子)
  • 涼しい場所・施設を利用する
  • 緊急時・困った時の連絡先を確認しておく

<社会人の場合(外回り・室内で・仕事で)>

熱中症による労働災害は、外で働く人に多いように思われますが、実は屋内でも高温の環境で作業している場合は同じように起こります。
また、必ず炎天下で発生するわけではなく、気温がそれほど高くなくても 湿度が高い日 や、まだ暑さに体が慣れていない時期 は特に注意が必要です。

身体が暑さに慣れる前は負担が大きく、熱中症になりやすくなるため、こまめな休憩や水分補給が大切です。
さらに、中高年層では熱中症による労働災害が特に多いことも忘れてはいけません。

〇予防のポイント

  • 水分・塩分はこまめに補給する
  • 涼しいところで休憩する
  • 「おかしいな?」と思ったらすぐ報告する
  • 日常の健康管理をする
  • 作業開始前や休憩時間中に深部体温を下げる
  • 「バディ」を組んでお互いの健康状態を留意する

<家族で気を付けたい体調管理>

毎日の朝食でしっかり水分と塩分をとらないと、体温調節がうまくいかず熱中症のリスクが高まります。
前日の深酒も脱水の原因になるため要注意です。
また、夜更かしは体力を奪い、暑さに負けやすいからだをつくってしまいます。
さらに、冷たい飲み物やアルコールの摂りすぎは体のバランスを崩し、知らないうちに脱水が進むことも――。

こうした小さな積み重ねが、“なんとなく不調”を生み、熱中症につながることがあります。
家族みんなが毎日の生活習慣を少し意識するだけで、夏を安全に過ごす力はぐんと高まります。
今日から家族で一緒に熱中症対策を始めましょう。

ほっと健康ラインをご活用ください

症状を感じながら「まだ大したことない」と思って、特に何もせず放置している方もいるのではないでしょうか。
「もしかして熱中症かも?」と感じたら、気軽にほっと健康ラインへ相談してください。
ほっと健康ラインでは、24時間365日、看護師が皆さんの不安や疑問にやさしく耳を傾けます。
早めの対策で、つらい季節を少しでも快適に過ごしましょう。

参考文献
環境省>熱中症予防情報サイト>熱中症の予防方法と対処方
環境省熱中症予防情報サイト 熱中症の予防方法と対処方法
厚生労働省>熱中症関連情報>熱中症予防のために
2026necchushouyobou.pdf
necchusho_syokuba.pdf
coolwork.pdf
高齢者のための熱中症対策_A4
こども家庭庁>みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう!
みんなで見守り「こどもの熱中症」を防ぎましょう!|こども家庭庁

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